菅総理誕生へ 〜自爆した麻生財務相、二階幹事長〜

新元号「令和」の発表で、菅義偉官房長官株が「令和おじさん」として急上昇している。その姿は、小渕恵三元総理大臣が官房長官時代、平成を発表し「平成おじさん」として国民の人気度が高まり、一気にトップに駆け上がった姿とだぶるという。統一地方選の裏で陣頭指揮を執った北海道知事選など、策略家としても卓越していると霞が関、永田町で評価が高まり「令和2代目総理」が現実味を増しているのだ。

 まずは「令和おじさん」の人気度だ。
「若い女性の間でも支持されている。ネット上では世界で3億人が使用するという若い女性に人気の写真アプリSNOWを使い、会見時の菅氏にうさぎの耳などを付けて可愛く加工した写真や、新元号の額縁を左右に掲げる動画が拡散しています」(ネット評論家)

 さらにネット上では、
「菅氏の呼び方に『ガースー』という愛称までついている。甘党の菅氏が大好物のパンケーキをゆっくり味わって食べる姿に“可愛い”と言う声も溢れている。また、テレビでマツコ・デラックスが“好みの顔かも”と発言したのも大きく影響しています」(同)

 こうした庶民人気を背景に、テレビも「菅紹介」コーナーを取り上げる始末。菅氏は秋田県の農家に生まれ、高卒後、段ボール工場に集団就職しながら苦学の末、法政大卒、国会議員秘書、横浜市議から国政に転じた苦労人だ。そして、安倍総理が陣笠議員時代にほれ込み、一度、総理の座を陥落したのちも再度引っ張り出し、今日の官房長官ポストを射止めるというまさに男版シンデレラストーリーを成し遂げた。
「一部テレビ番組では、菅氏の日々の生活スタイルを追うものもあった。午前5時起床からの1日と、酒を飲まないストイックなライフスタイルを刻々とレポートしたのです。仮にですが、国民投票で誰を総理にするかとやったら、今すぐにでも菅総理が誕生しそうなほどの勢いです」(全国紙政治部記者)

 この人気は単に国民的なものだけではない。
「これからの時代、戦略的に戦えないと国が亡びると懸念する自民党国会議員は多い。危機感を有する議員の間では菅支持派が増えつつあります。今度の統一地方選の結果を見ても菅氏が裏で陣頭指揮を執った選挙は全勝です。緻密な戦略の勝利ですよ」(無所属の中堅自民党議員)

 その筆頭が前述した北海道知事選で勝利した鈴木直道・前夕張市長だ。高卒で就職し、学費を稼ぎながら法政大卒と自身の人生と重なる鈴木氏に入れ込み、周囲の猛反対を封じて擁立。結果はオール野党が推した石川知裕元衆院議員を破っての勝利だった。
「北海道だけではありませんよ。福岡では二階幹事長とタッグを組み麻生財務相が擁立した元厚労官僚候補を撃破。麻生擁立候補は、辞任した塚田一郎国土交通副大臣の道路建設忖度発言もあり、味方から足を引っ張られ自爆した格好です。一方、大阪では二階幹事長が『思い上がっている』と全力で潰しにかかった維新の会の松井一郎前府知事と吉村洋文前市長が勝った。菅氏は親しい維新の2人を陰で支援していました。かくして菅氏が応援すれば、選挙不敗神話さえも生まれつつある。この動きに自民党内では『二階も麻生も終わった。菅の時代だ』と続々と隠れ菅派になびき、その数は100人近くまで増殖しています。もはやポスト安倍とされた石破茂元幹事長や岸田文雄政調会長を圧倒しています」(同)

 こうなると、ポスト安倍は「射程圏内」どころか王手といったところだが、そうは問屋が卸さないのが自民党だ。
「二階幹事長は続投の鼻息が荒い。さらに麻生財務相も消費増税と麻生派の拡大でゆくゆくは院政を敷きたい腹です。選挙に敗れたからといって簡単に引き下がるような老人ではない。目障りな菅氏を潰すネタを血眼になって探しています。裏を返せば、国民人気が高まれば高まるほど、二階&麻生のやっかみは増していくのです」(同)

 新時代を見据え、菅氏は次なるステージを意識し始めたという。
「ポスト安倍はともかく、菅氏は麻生&二階に最後通牒を渡すため、3つのことに集中している。1つは菅氏が大嫌いな小池百合子都知事を次の選挙で引きずり下ろすか、または敗退させる。小池氏を潰すことは、同時に小池寄りの二階氏を失脚させることになりますからね」(菅氏側近)

 前回の都知事選で菅氏は密かに『五体不満足』の著者・乙武洋匡氏の担ぎ出しを画策したが、寸前で実現しなかった。しかし、今回は小池都知事に勝てる候補者として、松岡修造氏と元NHKの宮崎緑氏に出馬を促しているという。

 2つ目は消費税増税潰しの衆参ダブル選挙だ。
「消費税10%は安倍政権にとってマイナスです。麻生氏が福岡県知事選で大負けし求心力を失った今、安倍総理に消費増税延期の信を問うダブル選挙を進言しているのです」(同)

 3つ目は総理の前にどうしても就きたい幹事長職だ。
「選挙で自民党を勝たせたいのはやまやまだが、幹事長の二階氏は追い落としたい。梶山静六・元自民党幹事長を師と仰ぐ菅氏は1回は幹事長をやりたいのです。そして師を越える総理に、と考えている」(同)

 5月、菅氏は異例の訪米でペンス米副大統領と会談し“次期総理”のお墨付きをもらう運びだ。

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