麻生副総理vs二階幹事長 熾烈を極める次期総裁選「代理戦争」

麻生副総理vs二階幹事長 熾烈を極める次期総裁選「代理戦争」

(提供:週刊実話)

安倍内閣の両輪といわれる麻生太郎副総理兼財務相と二階俊博幹事長。2人の対立がポスト安倍をめぐってエスカレート。今や二階幹事長とタッグを組み、虎視眈々とポスト安倍を狙う菅義偉官房長官、さらに若手有力候補の小泉進次郎環境相と河野太郎防衛相も加わり、激しい代理戦争が繰り広げられている。

 安倍首相も院政を敷くため、麻生氏寄りの動きを強めていた――。
「昨今の麻生、二階両氏の対立といえば、福岡県知事選での激突です。麻生氏のお膝元である福岡の地盤を二階派に脅かされつつある。9月の改造内閣で国家公安委員会委員長に抜擢された武田良太氏が、4月の同知事選で麻生陣営とガチンコ勝負に出た。麻生氏が担いだ元厚労官僚に対し、現職知事を支持。菅官房長官とタッグを組んだこともあって、100万票近い差で圧勝したのです。武田氏は二階幹事長の最側近ですからね」(自民党関係者)

 福岡県知事選敗北の責任を負い、麻生派が牛耳る自民党福岡県連の蔵内勇夫会長は辞任。その後任人事では再度、麻生派の推す原口剣生県議と武田氏らが推薦する山本幸三元地方担当相(岸田派)が激突。今度は麻生氏が一矢を報い県連会長のポストを死守した。
「麻生VS二階の対立は、内閣改造人事でもありました。二階幹事長は夏の参院選を幹事長として仕切り、自公で改選過半数を上回る71議席を獲得したことで、続投確実と見られた。ところが、高齢を理由に二階交代の動きが一気に表面化した。その旗振り役が麻生氏だったのです」(同)

 安倍首相も一時は二階幹事長交代、岸田文雄政調会長起用に傾きかけた。それを大どんでん返ししたのが菅氏だった。
「公明党とのパイプの強さを盾に猛反対。改憲が頭にある安倍首相も菅氏に匕首を突き付けられ、二階続投を飲まざるを得なかったのです」(同)

 さらに、菅氏は石破茂氏から自分になびいた小泉進次郎環境相をも誕生させ、隠然たる力を見せつけた。

 一方、続投となった二階氏は、ポスト安倍として菅氏のバックアップに動く。
「菅氏が自民に鞍替えさせた元民主党の鷲尾英一郎代議士、参院選で当選させた河井あんり氏などを二階派に預けている。二階氏も続投で命を助けてもらった菅氏のため、二階派一体で菅総理誕生の下準備を始めています」(政界事情通)

 これまで菅氏は「総理総裁など頭にない。一兵卒で派閥を持たない」とアピールしてきた。しかし、10月に入り菅氏の隠れ派閥『ガネーシャの会』(約20人、坂井学衆院議員ら)の定例会を毎週木曜日に開く方向で一気に動き始めた。

 呼応して菅氏の他の勉強会、例えば河井克行法相が参加する『向日葵会』(10数人)も会合を活発化させる気配を見せている。加えて、小泉環境相が中心の勉強会『2020年以降の経済社会構想会議』(約30人)も菅氏・二階氏と足並みを揃える可能性もある。
「二階氏は自分の派閥に有力後継者がいないので、菅氏を総理総裁に担ぎ、自身は院政を狙うようです。菅氏も完全にポスト安倍で手を挙げるつもりだ。その後に、進次郎氏をポスト菅にする腹だ」(菅氏関係者)

 こうした動きに警戒感を強めているのは、安倍首相と麻生副総理だ。
「安倍首相は情勢次第で4選を狙う。叶わなければ、院政の両睨みと見ていい。院政の場合、後継者は岸田政調会長、加藤勝信厚労相だ。首相は内心、菅氏も進次郎氏も潰したい。ポエム進次郎バッシングの仕掛け人説もあるほどです。麻生氏は安倍首相と姻戚関係にある。つまり、安倍院政は=麻生院政にも繋がる。麻生氏の意中の人物も岸田氏です」(細田派議員)

 10月16日、BSフジで麻生派の河野太郎防衛相が総裁選出馬に意欲を見せた。
「一時、神奈川のドン、菅氏の軍門に下ったと囁かれたが、そうではない。総裁選出馬明言は、麻生氏が裏で仕掛けたともっぱら。麻生氏は岸田氏がだらしなければ、一気に河野氏を推すという先を読んだ動きでしょう。時事通信社の10月の世論調査で、河野氏はポスト安倍で前回の1.9%から一気に5.7%に急増していますからね」(麻生派議員)

 岸田氏も10日発売の『文藝春秋』で総裁選へ出馬宣言した。
「岸田派は参院選で現職4人が落選した。派閥も第4から第5に後退。後ろ盾の古賀誠元幹事長も岸田支援の梯子を外す有様です。焦りまくる岸田氏は麻生氏に急接近し、細田派、麻生派の合従連衡で巻き返しを狙う」(消息筋)

 16日夜、都内で麻生、二階両氏が会食した。
「幹事長続投阻止に麻生氏が動いたことで、二階派内は暴発寸前でした。そのため麻生氏が手打ちに動いた。その席では当面、安倍政権を支えることで合致。だが、二階氏はその後こう呟いたと聞く。“ポスト安倍では麻生派を壊滅させる”と」(二階派関係者)

 二階氏にはポスト安倍に奥の手があるという。
「二階氏が自民党内で反発が根強い小池都知事と堂々と接触し続けるのは、反小池の細田派、麻生派へのけん制に他ならない。今度の東京五輪マラソンの札幌開催問題でも、党本部に駆け込んだ小池氏をサポートしたほど。ポスト安倍も、いざ菅氏も進次郎氏もダメなら、小池氏を国会に戻し総裁選を戦う覚悟」(前出・二階派関係者)

 ポスト安倍は激しさを増しそうだ。

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