「魅力度ランキング」ワースト3県の茨城・徳島・佐賀。石破茂は、その3県の魅力をどう語っていたか?

「魅力度ランキング」ワースト3県の茨城・徳島・佐賀。石破茂は、その3県の魅力をどう語っていたか?

8月末、日本の全都道府県それぞれに語りかけたメッセージ動画をアップした石破氏

10月15日、ブランド総合研究所が47都道府県と1000市区町村を対象にした、「都道府県の魅力度ランキング2018」を発表した。北海道が10年連続の1位となった一方、茨城県は6年連続の最下位。ワースト2位が徳島県、ワースト3位が佐賀県となった。だが、この3県ってそんなに魅力がないものなの?

8月末、石破茂氏は自民党総裁選に向け、日本の全都道府県それぞれに語りかけたメッセージ動画をアップした。サイト名は「47都道府県のみなさまへ」。

その内容は、ありきたりの名産品や観光地の解説に終わらず、各県で斬新な取り組みをしている地元企業や市町村を、尋常でない記憶力で次々と紹介し、各県の潜在能力を台本ナシ&ノーカットで畳みかけたものだった。

10月15日発売の『週刊プレイボーイ』44号では、同氏の47都道府県メッセージをすべて文字に起こし一挙掲載しているが、ここでは「都道府県の魅力度ランキング2018」ワースト3県について語った部分を抜粋し、紹介する。

ワースト1位【茨城】
室町時代に編纂されたと言われる人国記、全国各地の人々の姿を描いたものであります。常陸の人々を称して「昨日味方にして今日敵となるものは千人に一人もなし」、そのように記されております。義に厚い実直な常陸の人々、茨城の人々を表したものだ。そのように思っております。

茨城は工場の立地数が全国1であります。農業の産出額は北海道に次いで全国第2位。新しい取り組みとして、アメリカへの米の輸出が茨城のJAを中心として始まっています。実力、そして先進性、茨城の農業であります。

長大な海岸線を有しています。いくつもの魚種でその水揚げは日本一であります。

映画のロケが行なわれた回数、圧倒的な全国第1位です。農業、漁業、そして観光、ものづくり。全てにおいてトップクラスの茨城県、その実力をさらにさらに発揮をして日本を引っ張っていただきたい。

県都・水戸市。徳川斉昭公が開いたと言われる三大名園の1つ、偕楽園。そして藩校、弘道館。今年は明治150年、水戸学は明治維新の大きな力となりました。

つくば市。全国、あるいは世界の先端研究の中心地、つくば市であります。

そして古河市。都心へのアクセスが良く、万葉集にも詠われた歴史の街であります。  

先進的な教育が行なわれている街でもあります。

世界の旅行雑誌に「一生のうちに一度は行ってみたい観光地」と紹介されたのは、ひたちなか市のひたち海浜公園であります。ディズニーランドの7倍の広さ。コキア、ネモフィラが咲き乱れる様は世界の人を魅了してやみません。
 
キングポーク。本当に美味しい豚肉であります。筑西市を中心として作られています。

大洗市。中学生の頃、井上やすしさんの小説「大洗の月」を読んで以来ずっと憧れてきました。磯前神社、素晴らしい神社です。(大洗市を舞台にした)アニメ「ガールズ&パンツァー」は、女子高生が戦車を操るお話ですが、大ヒットして全国から大勢の人々が集まっております。
 
インターネットやスマホばっかりやっていては家族の団欒はない。ノーテレビ・ノーゲームの日を作ろう。そういうような運動も行なわれております。

首都圏の空の護りは、小美玉市の百里基地に担ってもらっています。

茨城空港は一時期、開港したらすぐ廃港される。そんな陰口を叩かれました。そのような前評判を覆していまや羽田空港、成田空港と並んで首都圏の重要な空港として、発展しつつあります。

実力No.1の茨城県は、なぜか、魅力度ランキングでは全国第47位です。己を誇らない、茨城県民の気質なのかもしれません。この実力を日本を新しくつくるために、さらに活かしていただきたいと思っています。

ワースト2位【徳島】

徳島はいろんな努力で今日があります。

人口当たりのお医者さんの数、あるいは高齢者の方々の(ための)いろいろな施設、あるいは幼稚園の数、それぞれ全国第1位です。お家にお帰りになる時間、徳島は全国で1番早いのです。女性の方々の社長さんの割合、管理職の割合、全国第1位です。

葉っぱビジネス、サテライトオフィスなど、新しい日本の姿を徳島は示し続けてきました。これをさらに生かしていきたいと思っています。

農産品でもそうです。新しい鶏肉・阿波尾鶏、新しい牛肉・阿波牛。鳴門金時もあります。 

四国はコンパクトにまとまった地域です。大都市があって、そこが人口を吸い上げるという構造にはありません。お遍路さんに代表される本当の意味で、おもてなしの心も持っています。阿波踊りは全国に、そして世界に有名な踊りです。眉山、本当に美しい山です。

徳島から新しい四国を、徳島から新しい日本を作っていきたい。四国新幹線はその一環です。高知にも、そして松山にも、半分以下の時間、40分で行けるようになります。高松には20分で行けるようになります。単線の部分があったっていいじゃないですか。新幹線がモノ運んだっていいじゃないですか。

新しい投資、防災への投資、そのための多くの努力をしていきたい、そのように思っています。私は徳島の皆様方とともに新しい日本を作ります。

ワースト3位【佐賀】

佐賀といえば鍋島藩。鍋島藩といえば、「武士道とは死ぬことと見つけたり」、この言葉で有名な葉隠であります。この言葉が有名ですが、人間のあり方、武士のあり方、それは常に己の生死に関わらず正しい決断をせよ、そういうような精神だという風に聞いております。その佐賀の心を、私も学んで努力をしたい、そのように強く思っております。

鍋島藩といえば、化け猫鍋島騒動、このお話でも有名であります。なんか多分に作り話っぽいのですが、猫がお殿様に殺されてしまった。そういう家来の仇を討つのか。ある意味、忠義の猫の話だったのかもしれません。

佐賀、多くの日本一があります。市町村道の舗装率、全国第1位であります。人口10万人あたりの薬屋さんの数、全国第1位です。海苔の生産量、全国第1位です。インフラが整備され、そして健康に留意し、そして漁業が盛んな街でもあります。

いま、その佐賀に(多くの)外国人の方々が来ています。タイからお客さんを呼ぼう、タイの映画に佐賀を登場させよう、そういうような取り組みが実を結んで今や外国のお客様の宿泊数、その増加率は全国第2位となりました。

佐賀ではじまったものはたくさんあります。有田焼、本当に綺麗な焼き物です。大好きです。伊万里焼もそうであります。和服の帯、本当に綺麗な佐賀錦も佐賀から始まりました。

食べ物でいえばイカの活き造り、千鳥饅頭、マルボーロ、嬉野茶、唐津バーガー、さがほのか。みんな佐賀からはじまりました。あと「こどもびいる」は小城市が発祥であります。

サロンパスの久光。鳥栖市が発祥で今も拠点であります。 千鳥屋グループさんは佐賀市から始まりました。会社自体は大阪なのですが、グリコのあの走る姿、これはグリコの創業者・江崎利一さんが佐賀市の生家の近くの神社に走る子どもの姿を見て考えたと聞いています。

色んな新しいものが佐賀からはじまりました。今もそれは連綿と続いています。いまや年間130万人のお客さんが来るようになった佐賀市のインターナショナルバルーンフェスタ。本当に夢のような素敵な光景が展開をします。

地方創生の仕事をしていて、私は佐賀市から深い感銘を得ました。今は中心市街地に空き地がいっぱいできています。駐車用にしちゃえ! とすることが多いなか、佐賀市は「わいわいコンテナプロジェクト」をはじめました。

私も実際に行って拝見させていただいたのですが空き地に芝生を張り、そこにリノベーションしたコンテナを置く、そしてオープンデッキを置く。コンテナには絵本、漫画、冊子、色んなものが揃えられてそこでひと時を過ごし、オープンデッキで風に触れる。

単に駐車場にしちゃえばいいという発想ではなくて、どうやって中心市街地ににぎわいを取り戻すか、そういうような取り組みだった。心から感銘を受けたものであります。

佐賀には美味しい食べ物もたくさんあります。あたたかいご飯の上に味付けをした肉、野菜、マヨネーズをかけて食べるシシリアンライス。実は私、大好きであります。まだ全国展開はしていないと思うのですが小城市のブラックモンブラン、ミルクック。この暑い季節にぴったりのアイスクリームだな、そのように思っております。

唐津では、全国でも類例のない化粧品集積プロジェクトがはじまっています。フランスとの連携によるものです。

県も、市も、商工会議所も大学も、みんな一緒になって唐津から新しい産業をつくろう、そういう取り組みに私は心から敬意を表しております。

佐賀、可能性と発想を秘めた県であります。私はそのような佐賀のみなさまと共に新しい日本をつくって参りたいと思っています。

撮影/五十嵐和博

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