「桜を見る会」中止決定でも、安倍首相がアウト!の可能性

「桜を見る会」中止決定でも、安倍首相がアウト!の可能性

安倍首相はじめ多くの自民党議員が「桜を見る会」に自身の支援者を招待していたことが問題視されており、さらに関連費用の一部を負担していた疑いもある

今年は参加者1万8200人、税金5500万円が投入された首相主催の「桜を見る会」を、菅 義偉(すが・よしひで)官房長官が「来年度は行なわない」と発表したのは11月13日。

共産党・田村智子参議院議員が参院予算委員会で「安倍首相による私物化ではないか」と問題提起し、野党による追及が始まってからわずか5日後の、電光石火の中止決定だった。

全国紙官邸担当記者が言う。

「唐突な中止決定は、官邸の危機感の裏返しです。野党が結束し、まさにこれから予算委員会で本格的な追及が始まるというタイミングでした。これ以上追及されたらダメージが大きすぎる、場合によっては政権が持たないと判断したのでしょう」

ジャーナリストの川村晃司氏は、官邸の狙いをこう読む。

「中止ということは、来年度予算に『桜を見る会』の開催費用が計上されないということ。予算案を審議するのが予算委員会ですから、いくら野党が首相を呼んで集中審議を要求しても、政府・与党は『予算項目がない以上、応じる必要はない』と審議拒否できる。よく考えられた対応です。

また、来年7月には東京都知事選挙がある。その直前の4月に『桜を見る会』を開いて批判を受ければ、自民系候補に逆風が吹きかねないという計算もあるでしょう」

疑惑の噴出以降、「桜を見る会」を取り仕切る内閣府の対応はヨレヨレだった。当初は「招待者名簿は廃棄した」と説明していたが、野党の追及によってそれがウソだったことがあっさり発覚したのだ。川村氏が続ける。

「実際には1年間の保存義務があるのですから、名簿は存在するはずです。それをチェックして、首相が地元・山口から招いた後援会関係者たちのリストが『各界の功労者』という本来の招待基準から大きく逸脱していることが判明すれば、保存期間のウソとも相まって、内閣府の責任は免れません」

さらに、この一件は安倍首相本人の"アキレス腱"になる可能性もある。今年の「桜を見る会」の前日に開いていた「安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭」について、共産党の田村智子参院議員が言う。

「自身の選挙区から多数の支持者を招待し、公的行事である『桜を見る会』を私物化したことも問題ですが、前夜祭の件はもっと大問題です。私たちの調査では、前夜祭は都内のホテルニューオータニの一番広い宴会場を借り切って行なわれ、飲食物も振る舞われたにもかかわらず、参加費はわずか5000円。安すぎます。

もし本来の費用との差額分を安倍事務所が負担していたのなら、公職選挙法で禁じられている『買収』になる可能性があります。

また、前夜祭の参加者からは、参加費を宴会場の受付で払ったとの証言を得ています。ところが、安倍首相の6つの政治団体の収支報告書には、一切その記載がないんです。これは政治資金規正法違反の『不記載』に当たる疑いが濃厚です」

親族が前夜祭に参加したという地元関係者もこう語る。

「ホテルの会場には高級すし店として有名な『久兵衛』の出店もあったといいます。ひとり5000円はいくらなんでも破格の安さだと思います」

ちなみに、2014年には小渕優子元経済産業大臣が、同種の政治資金規正法違反スキャンダルで大臣辞任に至っている。「桜を見る会」の中止は決まっても、疑惑解明はまだ始まったばかりだ。

写真/時事通信社

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