2017年度の概算要求は総額101兆4707億円、予算編成は例年以上に厳しい?

2017年度の概算要求は総額101兆4707億円、予算編成は例年以上に厳しい?

2017年度の概算要求は総額101兆4707億円(アフロ)

 財務省は6日、2017年度予算の概算要求をまとめました。一般会計の総額は101兆4707億円となり、3年連続で100兆円を超えました。消費税増税の再延期で日本の財政は非常に厳しい状況にありますが、予算の大型化はさらに進みそうです。

概算要求の総額は101兆4707億円

 政府の予算編成は、各省が必要な経費を要求し、それを財務省が査定するという手順で行われます。各省は8月末までに概算要求を提出し、財務省との予算折衝を経て最終的な政府案が決定されます。今回提示されたのはあくまで概算要求であり、ここから予算に関する交渉が続き、年末頃には政府案が固まることになります。

 概算要求の総額は101兆4707億円となり、2016年度当初予算である96兆7218億円と比較すると、約4.9%増加しています。昨年の概算要求額は102兆4099億円だったので、要求額自体はわずかに減少していますが、それでも要求額が100兆円を超えるのは3年連続です。

最大の支出項目は社会保障費

 政府は2020年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するという公約を掲げていますが、消費税10%への増税を再度延期したことから、この実現はほぼ不可能な状況となっています。しかし安倍政権は財政再建を実施するという方針は撤回していないため、財務省ではできるだけ予算を削減し、財政健全化を実現しようとしています。一方、各省は景気対策などもあり、より多くの政策に予算を使いたい状況です。9月以降、両者の折衝が本格的にスタートすることになります。

 ただ、現実に予算を削減することはとても大変です。一般会計のうち最大の支出項目は社会保障費なのですが、そのほとんどは、年金、医療、介護への支出です。これらは高齢化に伴って自動的に金額が増えてきており、抑制することは非常に困難です。社会保障費は主に厚労省の予算となりますが、同省は2016年度当初予算と比較して2.7%増の31兆1217億円を要求しています。次に金額が多いのは地方交付税交付金で、こちらは当初予算比4.8%増の16兆118億円となっています。防衛費も増加しています。要求額は5兆1685億円と当初予算比で2.3%増加となりました。

 社会保障費や地方交付税交付金は裁量で削減できる部分が少なく、多くが自動的に決まってきてしまいます。防衛費については安倍政権の目玉となっていますので、大幅削減は考えにくいでしょう。

 これらの予算が削減されないまま、予算総額を昨年度並みに抑えようとした場合、他の予算項目を大幅に減らす必要が出てきます。今年の予算編成は例年以上に厳しいものになるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)