豊洲市場の盛り土問題で再設置の専門家会議が会見(全文1)安全性を再検証

豊洲市場の盛り土問題で再設置の専門家会議が会見(全文1)安全性を再検証

豊洲市場の盛り土問題で再設置の専門家会議が会見

 東京・豊洲新市場の主要棟の地下で、土壌汚染対策の「盛り土」が行われていなかった問題で、都が再設置する専門家会議の平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)が17日、都庁で記者会見を開いた。前提条件が崩れたので「再検討が必要」と述べ、今後の対策としては盛り土も含めていろんな可能性を検討するとした。

14日夕方、小池知事より豊洲市場の安全性審議のため専門家会議の再招集を依頼された

司会:おはようございます。それではお時間まいりましたので、ただいまより豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議の設置に伴います記者レクを実施いたします。まず初めに出席者をご紹介させていただきます。まず皆さま方から向かって右手でございます。専門家会議座長で、放送大学和歌山学習センター所長の平田健正先生でございます。

平田:平田でございます。

司会:次に左手でございます、東京都専門委員でございまして、市場問題プロジェクトチーム座長、青山学院大学国際政治経済学部教授の小島敏郎先生でございます。

小島:小島でございます。

司会:小島先生につきましては、本専門家会議のオブザーバーとしてご参加をお願いしているところでございます。最後に申し遅れましたが、私、司会を務めます、中央卸売市場管理部広報組織担当課長の鶴田でございます。よろしくお願いいたします。それでは平田座長、冒頭よろしくお願い申し上げます。

平田:はい。今日は土曜日、お休みのところお集まりいただきましてありがとうございます。最初に私のほうから、この8月からこれまでどういうことがあったのかっていうことについて説明をさせていただきたいというふうに思っております。10分ばかし、お時間をいただければなと考えております。

 私、小池知事さんと初めてお会いしましたのが、8月の16日の午後でございます。火曜日です。そのときは市場からの依頼で、かつて専門家会議を平成19年から20年、2007年から2008年の5月から7月まで、全部で9回開催してございますけれども、開催をした専門家会議の内容と、提言内容について説明申し上げるというふうなことで最初、小島先生と一緒に10分ぐらいのつもりが30分ぐらいになっちゃったね。ちょっと長めになったんですけれども、説明を申し上げました。

 その後、9月の10日、ちょうど1週間前ですね、朝7時半ぐらいだったでしょうか、市場の担当者から電話がございまして、地下に4.5メーターの盛土があったはずのものが建設されていないということ。それがプレス発表といいますか、新聞記事に載ったということを電話で知らせがありました。

 私は最初、何を言っているのか分からなかったものですから、その新聞のPDFを送ってくださいということで、PDFを読んで、ああ、なかったんだなと、とても驚いた次第でございます。

 その後、その日の午後5時から小池知事の特別、緊急の記者会見がございまして、小池知事の言葉が全てを表わしていると思うんですけれども、提言の前提になった4.5メートルの盛土がないということですのですので、あらためて現在の豊洲市場の安全性を検証する必要があろうという、そういうコメントがあったかと思います。

 その日の夜、ちょっと時間は明確じゃないんですが、8時か9時か、そのくらいに市場の担当者から再度専門家会議を要請がございました。私からは前の会議のメンバーとまったく同じメンバーで、事務局も都とまったく切り離した形で運用すると。以前の専門家会議、まったく東京都とは独立した形で運営をし、報告書も出させていただきましたので、そういう形であればお引き受けをいたします、というようにお答えをいたしました。

 その返事をいただきましたのが、9月14日の水曜日でございます。知事がリオに出発される前日ですね。その日の夕刻5時過ぎだったと思いますけれども、専門家会議の再招集と審議をしていただきたいと、安全性の審議をしていただきたいということで、内容はもうそれだけでございました。いつまでにどういう内容でということのご依頼もまったくなく、専門家会議に全て委ねると。フリーハンドの形で依頼をされたと、私自身はそういうふうに理解をしてございます。

 そのときのメンバーでございますけれども、内容とメンバーにつきましては昨日、お手元に資料はあると思うんですが16日金曜、14時まで、時間、時限であるというそういうメモがございますけれども、それは見ていただけますでしょうか。この中に設置目的と主な検討事項、それから検討期間がございますが、9月からということでいつ終わるかとはいうことは書いてございませんし、これにつきましては今後、検討していこうということになろうかと思います。

会議のメンバー、検討事項等について

 会議のメンバーでございますが、私と駒井先生。現在は東北大学大学院の教授をされてございます。それから内山先生、今は京都大学の名誉教授ということでございます。オブザーバーとして皆さまから見て左隣にいらっしゃいます、小島先生をオブザーバーとして出席をいただくということで、小島先生はそこにございますように、市場問題プロジェクトチームの座長であるということで、会議に出ていただいたほうが私からPTへの説明も容易になるだろうということで、非常に結構かなと、こういうふうに思っているところでございます。
 それから事務局ですけれども、基本的にはいろんな作業をするのは中央卸売市場になりますけれども、この前の専門家会議と同じように専門家会議の中に事務局を設けるということで、そこに書いてございますけれども、国際航業株式会社フェローの中島誠さんにお願いをしたいと思ってございます。

 中島さんの立場ですけれども、専門家会議の事務局であるとともに、私は会議にも参加をして議論も一緒にさせていただきたいということ。このことは知事にも申し上げまして了解をいただいているところでございます。いわゆる単なる事務局ではなくて準構成員として参加をいただくということで、これにつきましては専門家会議の席上であらためてご了解をいただく事項だと思いますけれども、私はそういうふうに理解をしてございます。

 そこに主な検討事項といたしまして、(1)として地下ピットがある状態、現状の確認と評価ということと、(2)としてリスク管理上必要な対応策の検討ということがございます。基本的にはなぜ4.5メートルの盛土がなされなかったのかと。こういうことはPTで今、検討はされてはございますけれども、あらためて専門家会議でも説明をいただかないと、話が前に進まないということになります。ただし専門家会議は事実関係を確認するだけであって、責任追及の場ではないということはご理解いただきたいと思ってございます。

 それから今、いろんな情報が出てこられますけども、現状を見て再評価をするということに尽きると思うんですね。そういう意味でその会議のほうで情報収集をして、情報の時限的な収集と広報ですね、発表をしていきたいというふうに思ってございます。そういう意味でメディアの方々のお気持ちは十分、分かるんですけれども、個々の先生方への取材っていうのはご遠慮いただければ、とても助かるなというふうに思ってございます。

 本日も今日こことで共同的といいますか、小島先生と一緒に会見をするということは知事の了解も得てございますし、これまで私と直接話をされた方もいらっしゃいますし、テレビの画像も撮られた方もいらっしゃるとは思うんですけども、メディアに対して公平でない部分が多々出てくるんですね。そういう意味で地方メディア、新聞、テレビ、インターネット等々の方々に対して一元的に情報管理するということと、公平な情報を提供すると。そういう意味ではすべて情報は、専門家会議を通して公表していきたいと思ってございますので、今後は私も含めましてメンバーへの取材は専門家会議席上でお願いを申し上げたいというふうにここでお願いをする次第でございます。

 個々に取材をされましても、専門家会議でお願いいたしますというふうにしか申し上げられないとご理解いただければとても助かります。よろしくお願いしたいと思います。それと十分に対応ができなかったことがございます。私1人ですし、今日ご覧になりましても非常にたくさんの方がいらっしゃいますので、とても全員対応をすることはできなかったということについては、残念な結果になっているわけでございますけれども、この席を借りましておわびを申し上げたいと思ってございます。

 そのような状態でもって、現場を見て、現地もいろいろ観測をしなきゃいけないんですけども、今日もデータは少し出ているとは思いますが専門家会議は知事から依頼を受けまして、そのあとすぐに市場のほうに指示をいたしました。それは今日のデータとはまた別に現在、地下のピットにたまっている水とか周辺の地下水とか、そういうものをもう一度あらためて有害物質だけではなくて、一般的な水質項目も含めて調査をするように指示をしてございます。これにつきましてもデータの出次第、発表をさせていただきたいと思ってございます。

 そういう意味では情報につきましては、この前の専門家会議でもまったく同じなんですけども、会議のほうで一元的に管理をさせていただいて、その会議の席上で皆さまに発表すると。で、そこで審議をすると。もちろんオープンな場でございますので、参加者からのご意見もいただくし、専門家会議と参加者との間での一問一答もございます。またあらためて同じ内容になるかもしれませんけども、メディアの方へのブリーフィングも別途、行うという形の会議にさせていただきたいと思ってございます。

 特に今回は新聞なんかでも私、話したんですけども、築地市場の方々がとても大事でございますので、彼らとのコミュニケーションができるような、そういう雰囲気づくりが一番大事かなと思ってございますので、会議の席上で築地市場の方々のご意見も伺っていきたいというふうに思ってございますので、そういうふうな運営の仕方ってことをご理解いただきまして、よろしくお願い申し上げたいと思います。私からの説明は以上でございます。

 それと今日、1枚、データ、出てございますので。これは昨日、共産党の方から発表されたデータとはまた別に市場が独自に発表した、観測したデータでございます。これを含めまして質問等々ございましたら受けたいと思いますけれども、一度、事務局のほうにお返しいたします。

司会:ありがとうございました。それではただ今、ご説明させていただきました件に関しまして質疑応答に移らさせていただきます。大変恐縮ではございますが、ご質問をいただく際には、社名とお名前を先に述べた上でご発言をお願い申し上げます。それでは先生よろしくお願いします、皆さんよろしくお願いします。

平田:はい。ではこれから質疑応答に入るんですけども、1時間ばかしということでお願いできればと思ってございます。挙手をして、たぶん私が指名したほうがいいのかなというふうに思っておりますので、そういうふうにさせていただいてよろしいでしょうか。

司会:PTの資料も配ったんでしたっけ。まだ、じゃあそれあとで。

平田:じゃあPTのほうまた後ほど。そういう形でよろしいでしょうか。

司会:どうぞ、お願いします。

平田:じゃあ私のほうから、挙手をして所属とお名前を言っていただいて、私がお答えをすると。答えられる範囲でお答えさせていただくということになると思います。はい、どうぞ。前の方。

盛り土がなかったという報道を受けてどう思ったのか?

時事通信社:時事通信のサイトウと申します。平田座長にお聞きします。以前の専門家会議が終了してから、都のほうから、それから市場のほうから、その工事や建設に関してどういう情報が平田座長のほうに寄せられていたのか。それから9月10日の朝に盛土がないというような報道がされたという知らせを受けたということですけれども、そのときにご自身が思ったことをお伝えいただければなと思います。

平田:専門家会議は東京都から、いわゆる諮問がございまして、4.5メートルの盛土をしたいという。2メーター掘削をして、さらにそこに上に4.5メーターですね。トータルとして4.5メーターの盛土をするという案が、報告書の中に書いてございますけれどもそれについての安全性ということをですね。で、そういうことについて専門家会議は9回の会議をいたしました。それだけでは十分じゃないということで、環境基準、例えば地下水、土壌につきましては人為由来の物質、ベンゼン、シアンですね、特に。それについては環境基準を担保するという話とか、4.5メートルの盛土をきちんと行うと。あるいは地上に出てくるガスの濃度も評価をするということを行ってまいりました。

 ただし、それはあくまでも提言でございますので、その提言を受けて東京都がどういうふうにそれを実現していくのかっていうことは、これまでに何回も申し上げているんですけれども、東京都の裁量権の範囲でございますので、基本的にどういうふうな形になったのかということについて報告は、特に私も求めませんでしたし、東京都からの報告はございません。よろしいでしょうか。

時事通信社:それから9月10日の日に。

平田:朝、電話を受けたときに、初めは何を言われているのかよく分からなかったので、そういう意味で新聞記事について、PDFですよね、コピーを送ってくださいということでいただきました。それを見て、あ、ないんだっていうことと、次の瞬間思ったのは、あ、これはまた専門家会議かなというそういうことを、脳裏をよぎりましたですね。

時事通信社:安全性に対する懸念がよぎったという。

平田:安全性ではなくてもう一度、再度、条件が変わりますので再度、検討しなければいけないのかなという、そういう感じがいたしました。そのことを、都知事はまさに同じことをおっしゃいましたので、提言の前提条件が崩れていると。だから再度検討する必要があるんだろうということをですね。それはよぎりましたですね。

時事通信社:ありがとうございます。

平田:はい、どうぞ。

共同通信:共同通信カキザキと申します。すみません、大前提になってしまうんですがこの専門家会議の報告書の中では建物の地下の対策と、建物以外の地下の対策という形で分けて考えてらっしゃると思うんですが、で、今回の件なんですけれども、大前提になりますけれども建物の地下においても4.5の盛土をされるということは専門家会議の中では前提として。

平田:全ての地域が4.5メートルの盛土をすると、そういうことになってございますので。

共同通信:細かい点になるんですが、報告書の中で今後、東京都が取るべき対策の在り方というふうな形でまとめてらっしゃると思うんですが、この最後のところでですね。

平田:何ページになりますか。

共同通信:9の13で、9.8の管理の在り方になりますが。

平田:9.8。はい。

共同通信:この書き方なんですけれども、一応9.6.2の方針で土壌汚染の対策が行われることにより新市場予定地内に操業由来の土壌汚染は存在しなくなり、操業由来の地下水汚染も建物建設時には存在しなくなるとあって、その次に、また建物建設時以外の汚染地下水についても、ちょっと省略しますが盛土がきちんとなされていれば地下水から地上(※判別できず)人について影響を及ぼす可能性は極めて低いという形で、書き方的に、別に都をかばうわけではないんですが、建物建設時以外についても盛土がきちんとなされていればというような表現になっていますけども、これは別に建物地下のほうに盛土が必要でないということで、言ってるわけではないっていうことですよね。

平田:いや全然。全域が4.5メーターの盛土があるということが大前提ですので。そういう絵になってると思います。その9の6のページ。持ってらっしゃいますか、今、報告書。よろしいでしょうか。ここですね。左側は建物のところも建物外も全部盛土をするということになっておりますので、間違いございません。

共同通信:ということですね。分かりました。ありがとうございます。

司会:はい、どうぞ。前の方はじゃあその次に。

共産党独自調査で「ヒ素」が検出されたことについて

日本テレビ:日本テレビの久野村と申しますけれども、きのう、共産党さんの独自の調査の結果でヒ素が出たときに、共産党さんが雨水のたまり水からヒ素が出ることはないから地下水なんじゃないかというようなことをおっしゃっているんですけども、平田先生としてこの、今、地下からヒ素が出ているということをどう解釈すれば、私たちはどう解釈すればいいのかというご説明と、あの地下の今の安全性について、可能性で言われるのははばかられるかもしれませんが、どういうことが先生の中で今のところ考えられるかっていうのを2点教えていただけますか。

平田:分かりました。昨日、メディアへの情報提供、共産党さんがございましたですね。ヒ素の濃度が出ておりましたし、私たちといいますか、東京都のデータを見ていただけますでしょうか。今日のデータですね。やはりヒ素が0.003という、まあ環境基準が0.01ですので、それの3分の1ぐらいの濃度ということになるんですけれども、確かに雨にはヒ素というのはまったくないのかというと、若干細かい粒子が含まれておりますのでゼロではないんだけれども、こういう濃度で入っているということはない。畑先生もそうおっしゃってますよね。自然由来もあるかもしれないけれども、地下水の影響が大きいんではないかということですね。

 私も、ごめんなさい、これは今日、専門家会議のメンバーの1人としてお話をしてございますので、あらためて専門家会議の中でご審議いただくことにはなりますけれども、今日は私個人の意見というふうにお聞きいただければいいんですが、地下水の影響を受けている可能性はあるということだと思います。雨水が入ったにしましても地下水の影響を受けているということは否定できないということでございます。

 それからもう1つ、懸念はなんだと言いますと、これもメディアの方にお答えは申し上げてるんですけれども、もし地下から上がってきてその水の中に揮発性物質が含まれているのであれば、そこから地下空間の中に揮発性物質が気化をする可能性があるということなんですね。特にベンゼンだと思いますけれども。たぶん、非常にその濃度は低いだろうとは思うんですけれども、これは測ってみないと分からないということでございます。ベンゼンが地下の中に、空間の中にたまる可能性があるということは、懸念すべきことだろうと思います。

司会:はい、どうぞ。

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