日本側の基地内逮捕容認 北部訓練場限定、日米政府が確認

 米軍北部訓練場のヘリ着陸帯工事を巡り日米両政府が、北部訓練場に限定する形で日本側の逮捕権の行使を含む保安活動を日本側に認めることで合意していたことが7日分かった。住民らが訓練場内に立ち入って抗議を続ける事態を受け、日本側は当初、刑事特別法違反の適用を視野に調整を進めていたが、現在は威力業務妨害の適用を検討している。米軍関係者の捜査や環境調査では基地内立ち入りを拒む例が絶えないのに対し、米軍施設建設には権利行使を認める米側の姿勢に恣意(しい)的との批判も上がる。 米軍は憲兵(MP)の陣容などから対応が難しいとして、逮捕を含む対応を日本側に委ねた。県警は日米地位協定17条10項に関する合意議事録で定める米軍当局の同意を得ているという。

 日米合意を受け、政府は当初、北部訓練場内に入って工事による環境への影響を調査したり、抗議したりしている住民に対して、米軍施設・区域への無断立ち入りを規制する刑事特別法(刑特法)を適用し、沖縄防衛局の職員が現行犯逮捕する方向で調整していた。

 しかし、防衛局職員による「私人逮捕」の適否や安全面などに疑義が上がったことから、政府は先週末に方針転換し、仮に住民を逮捕する場合は警察が優先的に行うことを確認した。

 また、住民の逮捕理由に刑特法違反を適用する方向で検討していたが、建設現場周辺では北部訓練場の境界がフェンスで明示されていないことなどから適用を困難視する向きもあり、工事の進捗(しんちょく)に直接影響を与える抗議行動をした場合に威力業務妨害の疑いを適用することを検討している。

 米軍は北部訓練場が広大なことや、在沖米軍の憲兵の拠点はキャンプ・ハンセン(金武町など)が北限で、東村と国頭村に広がる北部訓練場には常駐していないことなどから、自らの軍警による対応は難しいとして日本政府に対応を求めているという。

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