五輪開会式、首脳級最少の30人弱に…当初は100人超の見方も

五輪開会式、首脳級最少の30人弱に…当初は100人超の見方も

(写真:読売新聞)

■22〜24日「マラソン会談」

 菅首相は23日開幕の東京五輪に合わせ、各国首脳らと「五輪外交」を展開する。新型コロナウイルスの感染拡大で、開会式に出席する首脳級は近年の五輪で最少の30人弱にとどまる見通しだ。首相は会談で来日への謝意を伝え、新型コロナ克服に向けた連携を打ち出したい考えだ。

■■行動制限

 首相は22〜24日、東京・元赤坂の迎賓館でマクロン仏大統領やモンゴル、ポーランドなどの首脳、ジル・バイデン米大統領夫人、テドロス世界保健機関(WHO)事務局長ら国際機関のトップとの会談を予定している。

 大半は15〜20分間程度で連続して行う「マラソン会談」となる。ただ、ジル・バイデン氏については23日にまとまった時間を確保し、日米関係重視の姿勢を示す見通しだ。フランスは次回大会の開催国で、マクロン氏とは24日に食事会を開き、今後の協力を確認する。

 中韓両国は首脳級の訪日を見送った。中国は孫春蘭(スンチュンラン)副首相、韓国は黄煕(ファンヒ)文化体育観光相を開会式に派遣する方向だ。

 外務省によると、2012年の英国・ロンドン五輪の開会式には首脳級約80人が出席した。16年のブラジル・リオデジャネイロ五輪は、政情不安やジカ熱の流行などで40人程度だった。

 今大会は当初、開会式出席が100人を超えるとの見方もあった。だが、コロナの感染拡大などを理由に、英国のアン王女や国連のグテレス事務総長らが相次いで出席を見送った。日本政府が首脳らに、自国選手団との接触禁止など、厳しい行動制限を求めたことも影響したようだ。

■■国威発揚の場

 各国首脳が集まる五輪は、重要な首脳会談や、国威発揚の場となってきた。

 14年のロシア・ソチ冬季五輪では、ロシアによる同性愛規制などに反発した欧米の首脳が欠席する中、安倍首相(当時)はあえて開会式に出席した。プーチン大統領と会談し、北方領土交渉を前進させる狙いがあった。1964年の前回東京五輪では、池田首相(同)が入院中で、本格的な五輪首脳外交はかなわなかった。ただ、来日した各国要人が戦後復興した日本の姿を目の当たりにし、日本の国際的地位の向上につながったとされる。

 外務省幹部は「首相が今回会談する首脳級は少人数となるが、コロナ禍の中で国際協調を示す貴重な機会となる」と指摘している。

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