新たな感染症危機へ、医療機関に自治体との協定協議義務付け…感染症法改正案

新たな感染症危機へ、医療機関に自治体との協定協議義務付け…感染症法改正案

首相官邸

 政府が次の感染症危機に備え、秋の臨時国会に提出する感染症法などの改正案の全容が20日、判明した。全ての医療機関に対し、感染症医療の提供に関する都道府県との協定締結に向け、協議に応じる義務を課す。新型コロナウイルス禍の反省を踏まえ、全国の医療機関の総力を挙げて対応する狙いがある。

 改正案は、病床確保数などの計画を都道府県が事前に策定し、各医療機関と病床や外来医療、訪問診療の提供内容などに関する医療措置協定を結ぶとした。

 協定は合意により締結するが、医療機関は協議の拒否はできない。合意に達しない場合、知事は有識者による都道府県医療審議会の意見を聴取し、知事と医療機関はこの意見を尊重する義務を負う。

 危機発生時、知事は協定通りの医療提供を医療機関に勧告、指示でき、指示違反があれば医療機関名を公表できる。特定機能病院と地域医療支援病院、公益性の高い感染症医療を担う社会医療法人の地位を取得している医療機関が違反すれば、知事はその地位を取り消すことができる。

 新型コロナの重点医療機関は約1800機関あることから、厚生労働省は病床確保について協定を結ぶ医療機関は約1500機関と想定している。流行初期の対応強化のため、このうち約500機関とは初動対応に関する協定も締結し、財政支援を強化する。初動対応期間は1年程度を想定している。

 さらに公立・公的医療機関と特定機能病院、地域医療支援病院に対しては、危機発生時の医療提供を義務づける。知事は危機に際してこれらの医療機関が担うべき医療を通知しておく。

 協定締結や医療提供義務など改正法案の主要部分は2024年4月の施行を目指す。

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