志らく・田嶋陽子、科学的説明のない緊急事態宣言延長に疑問「竹やりで頑張って勝つんだという戦時中の日本のよう」

元法政大学教授で元参議院議員の田嶋陽子は5月10日、ニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」(スペシャルパーソナリティ:立川志らく)に出演し、緊急事態宣言の延長をはじめとした新型コロナ対策の政府の姿勢について疑問を呈した。

4都府県3回目の緊急事態宣言延長 JR原宿駅前で、コロナ感染拡大防止のため、不要不急の外出や移動の自粛などを呼びかける警察官ら=2021年5月8日午後、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

経済と感染対策は「二兎を追う者は一兎をも得ず」

東京、大阪、兵庫、京都の4都府県の緊急事態宣言について、政府は5月11日の期限を31日まで延長するとともに、愛知県と福岡県を12日から対象地域に加えた。

志らく)緊急事態宣言の延長について、感情論でもいいし論理的なものでもいいし、今回の延長を率直にどう思いますか?

田嶋)意味ないよね。飽きちゃった、退屈。緊張感がないと緊急事態宣言も何もないですよね。少しずつだらだらと小出しにしていって、ダメですね、リーダーとして。国が、なっていない。

志らく)どうしてこんな、だらだらすることやるのですかね。

田嶋)私はよくわからないのですけれど、やはり古い言い方で「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言うではないですか。経済とコロナ(感染対策)、それをなんとか両立してやろうとしてやっているのが最初から間違っていると思います。

2021年5月14日、総理大臣官邸で新型コロナウイルス感染症に関する記者会見を行菅う菅総理〜出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202105/14kaiken.html)

分科会と連携が取れていないのでは

志らく)緊急事態宣言延長で1番疑問に思ったのが、感染者数が毎回毎回発表される、それで緊急事態宣言の期間に入ってから2週間後に感染者の数字が出るのに、その前に延長したじゃないですか。答えが出ていないのになぜ延長だって、これはいったいどういうことですか。

田嶋)そう。わからないのですよね。やはりちょっとおかしいし、(分科会などの)医薬関係の人たちがいるでしょう。あの人たちといい関係なのでしょうか? いい関係ではない気がするのですけど。で、言うことを聞いていない気がするのですけれど。

こういっちゃなんですけれど、安倍(前総理)さんのときからおかしい。国民に10万を配ったあのときから、あの人たちはコロナのことを理解していないし、理解していないとわかっても、そのあと一生懸命頑張って理解すればいいのにそれを全然していないっていう気がするのですよ。それで、うまく分科会の人たちと連携が取れていないという感じがして、怖いですよ、ちょっと。

志らく)総理大臣とか都知事だとかには専門知識がなくても、そのために専門家がいるのだから、そこから「科学的にこうだから」と聞いて、延長の期間を決めるでしょう、普通は。「こうなったら、科学的に安心だからやめます」とか。

「竹やりで頑張って勝つんだ」という戦時中の日本のよう

志らく)でも今回おかしいのは……

田嶋)説明がないのですよね。

志らく)ないのですよね。なんかすごく戦時中の日本みたいに、竹やりで頑張れば勝つんだ、みたいな。

田嶋)本当にそう。国民の命というよりは、「勝つまでは」国民が死んだっていいというような感じで、戦時中と同じメンタリティ。

志らく)日本の悪いところが出ていますよね。

田嶋)そうですね。きちんと決めない。分科会との連携がうまくとれなくても、本当に自分の考えが総理にあるとしたら、それを推し進めていいのですよ。でもそのためにはきちんと説明責任を果たさなければ。国民を馬鹿にして責任が全然果たされていないですよね。

森田耕次解説委員)恐らく分科会の専門家たちは、今回の緊急事態宣言を最初に出したときは「最低3週間は必要だ」と言っていたのです。しかし、田嶋さんがおっしゃる通り、やはり経済ということも考えて5月11日までとしたのですけれど、GW期間中はどうしても病院の検査件数が少ないですから、実態がなかなか反映されないとかそういうことがあったようですね。

東京五輪・パラリンピックの開催に向けた5者協議で、IOCのバッハ会長(奥)のあいさつを聞く大会組織委員会の橋本会長=2021年3月3日午後、東京都中央区(代表撮影) 写真提供:共同通信社

きちんとした説明がないせいでオリンピック反対の声が高まってきている

志らく)それだって、世間が言っていたのは「(IOC会長の)バッハさんが来日するからそれまで終わらせたい」というね。その下衆の勘繰りも本当に当たっていますよね。バッハさんが来るからこのへんで終わらせておいて、それが収まらないからバッハさんの来日を延期しちゃおうと。

田嶋)でもそれもおかしいですよね。バッハさんとっとと来いよと。それを来させないのもおかしいし、来ないのも、怪しいと思っているからなんじゃないの。

志らく)来ない理由がないのですよね。

田嶋)そう。

志らく)ええ。「今回はこうだから」という説明もない。

田嶋)全部説明がない。

志らく)全部説明がなさすぎるのですよね。

田嶋)すごく国民を馬鹿にしているの、本当に戦時中と同じで「勝つまでは」という感じで、ただ国民が1人ずつ死んでいくのを仕方ないみたいに見ている気がする。

志らく)本当そうですよね。オリンピックとかについても、きちんと説明すればいいのに、逆にトップたちがオリンピックをやらせたくないのではないのかと思うくらい(説明がないから)、上のせいでオリンピック反対の声が高まってきちゃっていますよね。

田嶋)もう国民は70%が反対でしょう。誰がやりたがっているの? IOCと日本選手? 本当は誰がやりたがっているの? 外国人の記者によると、やりたがっているのはスポンサーだと言っていますよね。でも本当にやりがたっているの? 税金を出している国民の70%がやらなくてもいいと言っているのに。

森田耕次解説委員、田嶋陽子、増山さやかアナウンサー、立川志らく

「命よりもお金の方が大事だ」と言ってしまっている

志らく)だって、ものすごいお金の損失になることもわかっているのですよ。日本だってオリンピックをやらなければ東京都がどれだけの何兆円という損失か。やらないと税金が上がってしまう。「志らくさん、オリンピック反対だって言うけど税金が上がっていいのですか?」と聞かれたら、そりゃ税金が上がるのは嫌だけれども、私たちはどういう教育を受けてきたのかというと「お金よりも人間の命の方が大事なんだ」とずっと言っていたでしょう。実のところは金なのですけれどね、世の中は。

田嶋)そう、残念だけど。

志らく)だけれども、子どもたちには「お金より命の方が大事だ」と言っているのに、やはり「金の方が大事だ」と言ってしまっているのですよね。

田嶋)政府がそういう後ろ姿を見せているじゃないですか、二兎を追おうとして。

志らく)ねぇ。

田嶋)命よりもでしょう。本当に命を追うのだったら、もっとスパッとけじめつけていかないと、コロナは駄目じゃないですか。

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