有事に規制を柔軟対応できる法改正をすべき〜沖縄が緊急事態宣言の対象へ

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月21日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。沖縄県が緊急事態宣言の対象に追加されるというニュースについて解説した。

沖縄県での新型コロナウイルス感染確認を発表した玉城デニー知事=2020年2月14日夕、沖縄県庁 写真提供:産経新聞社

政府が沖縄県を緊急事態宣言に追加へ

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菅総理)関係閣僚で沖縄県から要請を受けています緊急事態宣言の取り扱いについて協議し、明日(5月21日)専門家会議に諮ることを決定いたしました。

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政府は新型コロナウイルスの感染が拡大している沖縄県に対し、新型コロナ特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令する方針を固めた。5月21日にも基本的対処方針分科会を開き、専門家の了承を得た上で政府対策本部で決定する。期間は5月23日から6月20日まで。

飯田)これがそのまま決定になりますと、緊急事態宣言の対象が合わせて10都道府県に拡大するということです。

経済活性化かコロナの封じ込めか

宮家)まん延防止等重点措置が8県ということは、それを加えると18都道府県ということですか。沖縄だけの問題ではないですけれども、経済をある程度活性化させるのか、それともコロナを封じ込めるのかというのは当面の課題です。沖縄は観光地ですから、人を入れなくてはいけないけれど、そうすると感染が増えてしまう。確かに連休中に私の友人も沖縄に行っていました。やはり宣言が出ていないところを狙ってみんな行くわけですよ。

飯田)諸外国の例などを見ていると、ワクチンの普及ということになりますよね。

宮家)そうです。やはりワクチンを打っているところの対応とは違います。人流を止めなくてはいけないというのは正しいのですけれども、そんなことをしたら経済が動かなくなってしまいますからね。そこのさじ加減は難しいのだろうとしか言いようがない。でも、私は素人だから。

有事の場合には、棲み分けしていた規制を柔軟に対応できるよう法改正するべき

飯田)宮家さんは常々おっしゃっていますが、ワクチンをどうやって打って行くか、スピードを早めるには有事対応で、というところがうまく行かないということでしょうか?

宮家)戦後もしくは明治以来かも知れませんが、培って来たいい意味での棲み分けで、専門の人たちがその領域を守ろうということでやって来たでしょう?それは平時では効果的かも知れないけれど、有事になった場合には、障害になるかも知れない。

飯田)有事の場合は。

宮家)アメリカで驚くのは、ドラッグストアで薬剤師さんが打っていることです。日本であれば、チェーン店のような薬剤師さんがいるところで打ててしまうということでしょう。これは打てるワクチンがなかったらできないのだけれど、そういうことが簡単にできるのかと・・・。この間、歯医者さんがワクチンの注射をしたというのがニュースになっていました。いままでの当たり前のルールというものが、有事の場合には必ずしも機能しない。であれば、コロナが一段落するのがいつになるかわかりませんけれども、そのときには抜本的な法改正をして、一定の水準を超えた危機的状況になった場合は、棲み分けした規制をもっと柔軟に考えて行かなければいけない。それができるような法律に改正しておくべきだと私は思います。

飯田)法律改正の先には、憲法という議論になって行きますか?

宮家)憲法を変えなくてもできるはずです。反対する人は当然いるわけですが、その人たちだって「医療制度を守って国民の命を守れない」のでは仕方がありません。「国民の命を守るために医療制度をある程度柔軟にする」ということについては、コンセンサスをつくって行かなくてはいけない。これだけ問題が大きくなっているわけですから。

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