コロナ禍で収入の上がる人と下がる人が二極化

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。2020年度の出生数が過去最少を更新したニュースについて解説した。

新型コロナウイルス感染拡大で影響受けた中小企業経営者が訪れた東京商工会議所の資金繰り相談会=2020年2月17日、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

出生数が過去最少を更新

厚生労働省の統計などを基にした推計によると、2020年度の出生数は前年度と比べて4.7%減の85万3214人だった。2021年度の出生数は過去最少を更新し、初めて80万人を割り込む可能性が出て来た。コロナ禍で出産控えや婚姻先送りが相次いでいるとみられる。

飯田)厚労省から5月25日、人口動態統計が発表されました。1〜3月期の出生数は19万人余りと、前年同期比で9.2%減ったということです。妊娠等々の報告であるとか、母子手帳等のデータなどから判断すると、2021年度に関しては80万人を割り込むのではないかということが言われています。コロナが原因だということが大きく報道されていますが。

高橋)グラフは低下傾向なので、それにどれだけ拍車がかかるか、かからないかというレベルで、1年間に5万人ずつくらい減って来ているのです。そういう意味では、予想された範囲で、少し下振れしたかなと、そんな感じですけれどね。ただ結婚式をしないと確実に減るので、ここから先は減るでしょうね。2020年は結婚式自体を遠慮したという場合が多いですから。

コロナ禍で収入の上がる人と下がる人が二極化

飯田)メールやツイッターなどで、このニュースに関してもコメントをいただいています。「そんなことを言ったって、結婚や出産に振れる袖はない」と。経済的な要因だと指摘される方も多くいらっしゃいます。

高橋)そういう方もいるけれど、世界的に結婚の年齢が高くなっていて、少子化というのはどこの国も一緒です。ある意味で社会的な要因なのです。

飯田)先進国になればなるほど、経済的に豊かになればなるほど、その傾向があるということですか?

高橋)そういうところはどこの国も似ていますね。経済的要因もありますが、コロナ禍になって二極化しています。収入が上がる人と下がる人に分かれてしまう。

飯田)K字回復などという言い方もしますね。

高橋)ミクロ的に考えたら、どちらに入るかということは重要です。コロナ禍にあってもニッチなところを掴めると、ビジネスとしては成功することもあります。

飯田)株式相場はむしろ上がった、ということも出ていますよね。

オンラインでの講演依頼が増えている高橋洋一氏

高橋)業界と、会社ごとでも違う。すごく差が出るのです。私事を言うと、YouTubeを始めてしまったので、みんなに羨ましがられているのです。

飯田)かなり再生回数が上がって、というところ。

高橋)広告収入が入って来るでしょう。私と同じように講演をやっている人でも、従来のパターンだけやっている人には、いまは全然仕事が来ないのですよ。

飯田)人を集めての講演は難しくなりましたからね。

高橋)私はオンラインでも平気ですから、オンラインでの依頼が増えています。私はグラフやデータを使うので、オンライン向きなのですよ。資料がたくさんあるから、その資料を流すだけでもオンラインの講演が成り立つのです。話だけの人と、資料もなし、データもなしの人は大変ですよ。

失業を顕在化させないための政策

飯田)企業支援と一言で言っても、痛んでいる企業をどうやって適切に支援するかというのは、難しくなりますね。

高橋)日本は失業を顕在化させないことがいちばん重要なのです。ですので、雇用調整助成金や支援金を企業に与えて、なるべく失業を顕在化させないという手段を取ったのです。世界のなかで見ると日本の失業率はほとんど上がっていないから、羨ましいみたいですよ。

消費喚起策として軽減税率の仕組みを使う

飯田)内需の振興に関してもいろいろいただいていますが、“ふみおうち”さんから。「2020年6月までやっていた消費税のポイント還元キャンペーン、復活させたらいいのに。仕組みがあったのだから、やりやすいでしょう」と。

高橋)やりやすいです。そういうこともこれからあるのではないですか。消費喚起策として軽減税率の仕組みを使うという手はあると思います。

飯田)以前やっていたものであれば、その枠組みは残っています。

高橋)軽減税率を入れたときに、いろいろとシステム化できているのです。政治プロセスで議論しなくてはいけないことが残っているのですが、選挙が近いから、議論をするチャンスではないでしょうか。

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