「米露中」によるINF全廃条約の可能性〜米露首脳会談が開催

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(5月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。東アジアの緊迫した状態の中心、核ミサイルについて米露首脳会談で言及される可能性について解説した。

バイデン米大統領(左)とロシアのプーチン大統領(アメリカ・ワシントン)=2021年3月17日 AFP=時事 写真提供:時事通信

米露首脳会談〜6月16日にジュネーブで開催

ロシア大統領府と米ホワイトハウスは5月25日、ロシアのプーチン大統領とアメリカのバイデン大統領の首脳会談が、6月16日にスイス・ジュネーブで開催されると発表した。バイデン氏の就任後では初の直接会談となる。

飯田)首脳会談はバイデン氏が4月の電話協議のなかでプーチン氏に提案をしていました。サミットなどもあり、バイデン氏が6月にヨーロッパを歴訪するので、それに合わせて開催されるようです。

高橋)アメリカとしては、放っておくとロシアが中国にくっつく可能性が高いですよね。それは中国もわかっているから、ロシアに接触しているわけです。ロシアとしても、中国のことは面白くないけれど、中国側についた方がいいと思うのが普通でしょう。バイデンさんの方から見ると、「そこは切り離しておこう」と思うから、こういう話が出て来るのではないですか。

飯田)中国を相手にしつつ、二正面作戦は取れないぞというところ。

INF全廃条約に中国を入れる

高橋)取れないし、そちらの話をまとめた方が、より簡単なのではないですか。プーチンさんとは、軍縮の話などは合意できるのではないでしょうか。中距離ミサイルの全廃はなくしてしまったのだけれど、あれはロシアとアメリカだけの話ですので。

飯田)中距離核戦力(INF)全廃条約ですよね。

高橋)中国を入れてはどうかという議論があるではないですか。そうすると、中国に対する1つの歯止めにもなるし、中国の中距離ミサイルが野放図になっているのは、日本にとっても安全保障上、危険で重大な問題です。だから中距離ミサイルに関してのことをやってもらえれば、日本としてはプラスになります。

飯田)中国からすると日本やグアムなどには届き、アメリカ本土には届かない核搭載もできるミサイル。

高橋)それがいま、基本的に野放図なのです。安全保障を考えたときに、それは危険でしょう。

米露で足並みを揃えて中国に迫る〜その最初のステップ

飯田)一方でアメリカはINF全廃条約があったお陰で、一切持っていないという。

高橋)中国も入れて、米露中でやってもらわないとどうしようもないですよね。

飯田)米露で足並みを揃えて中国に迫る、というような構図になると。

高橋)それがいちばんいいと思います。できるかどうかはわかりませんけれどもね。

飯田)いきなりそこまでは行けないかも知れない。

高橋)そこまではいきなり行けないでしょう。やはりこういうものはステップがあるから。

飯田)言及があって、事務レベルで検討などが出ると。

高橋)そうでなくても、間接的にあってもいいかなと思います。こういう話は難しいから、そういう布石でもあればいいのです。いきなり答えが出る、最後まで行くなどということは絶対にないですよ。変化は少しずつなのです。

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