トランプ氏が再選していたら悲劇的結末に〜G7サミットを宮家邦彦が解説

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月18日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。イギリスで開かれたG7サミットについて解説した。

ホワイトハウスで指名受諾演説に臨むトランプ米大統領(アメリカ・ワシントン)=2020年8月27日 AFP=時事 写真提供:時事通信

バイデン大統領になり、昔のG7が帰って来た

イギリス・コーンウォールで開かれていた先進7ヵ国首脳会議(G7サミット)は6月13日、「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸(中台)問題の平和的解決を促す」と明記した首脳宣言を採択した。

飯田)6月17日の産経新聞に宮家さんがコラムを書かれていますが、今回のG7サミットについてはどうご覧になりましたか?

宮家)もしトランプさんが再選されて、G7に来たらどうなっていたか。イギリスが議長国だけれども、トランプ政権はイギリスとの関係すら難しかったですね。まして大陸欧州との関係はとても悪い。中国に対しても、「同盟国と協調して」などという議論はまったくないでしょうから、バラバラで悲劇的な結末になったのではないかと思います。

飯田)悲劇的結末に。

宮家)それに比べると、やはりバイデンさんは上院外交委員会にずっといたこともあって、外交をよくわかっているなとつくづく思いました。その意味では、G7がやっと昔のG7になって来たなというのがまず1点目です。

首脳宣言に然るべきメッセージが書き込まれた

宮家)中身的に言うと、首脳宣言があります。2020年はもともとコロナで対面会合がなかったのだけれど、その前年は首脳宣言を出そうと思ったら、土壇場でトランプさんが「ノー」と言って、結局、カナダが議長として首脳宣言を出したけれど、紙1枚の薄っぺらいものでした。そして3年前には宣言はあったけれども、そのなかには中国や台湾などはもちろん書かれてなくて、普通のサミットの首脳宣言でした。

飯田)2018年は。

宮家)日本からすれば、何とか中国のことをサミットの宣言に書き込みたい、特に中国という言葉を入れて世界にメッセージを発したいと思っていたけれど、どうしても抵抗があって、せいぜい「南シナ海」に言及するところでチャイナが出るだけでした。その意味では、以前は大変苦労したと思います。それがやはり隔世の感というか、今回はまともなG7になって、そして、まともな首脳宣言が出て、然るべきメッセージが書き込まれたという意味では皆さん良く頑張ったなと思います。

一貫性がある日米2プラス2からの一連の流れ

飯田)「台湾海峡」という名前が出たというのも。

宮家)それはもう画期的ですよ。3月にあった日米2プラス2会合、その後日米首脳会談があり、G7サミットがあり、NATOの首脳会談と、この一連の流れの中で米外交には一貫性があるということです。

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