また1つ消える「香港」〜香港紙「蘋果日報」が事業閉鎖

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月22日放送)にジャーナリストの有本香が出演。事業閉鎖を余儀なくされる見通しの香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」について解説した。

香港の教科書改訂で、天安門事件の戦車のイラストが消えたことを伝える19日付の香港紙、蘋果日報(共同)=2020年8月29日 写真提供:共同通信社

香港紙「蘋果日報」〜数日以内に事業閉鎖

香港紙「蘋果日報(アップル・デイリー)」は、国家安全維持法(国安法)違反の疑いをめぐる捜査で同社の資産が凍結されたことを受け、数日以内に事業閉鎖を余儀なくされる見通しであることを、創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏の顧問、マーク・サイモン氏が6月21日、明らかにした。

飯田)25日にもう1度最終決断をするということですが、香港はまたフェーズが1つ上がるということになりますね。

人気のあった香港映画の状況を最も早く伝えた

有本)そうですね。「蘋果日報(アップル・デイリー)」が事実上、なくなるわけです。香港の象徴のような新聞でしたからね。政治的に香港の自立のようなものを鮮明にしていた新聞であると同時に、香港で雨傘デモが起きてから、アップル・デイリーに関しては、香港人としてのアイデンティティに寄り添ったメディアだということで、日本でも報道されて知られて来ました。私の世代からすると、1980年代の香港映画が華やかなりしころに、この新聞が香港の映画界の状況などを最も伝えてくれた、本当に楽しい新聞だったのです。これが姿を消して行くということは、「また1つ香港が終わるのか」という本当に残念な思いがあります。

飯田)少しゴシップ的な要素の一面もあり、そこの部分も含めて雑多な香港の楽しさが伝わるメディアでした。

有本)そうなのですよね。香港の楽しさについてとてもよく伝えてくれていた新聞なので、本当に残念です。ただ、このようなことを言うのはいまさらなのですが、なぜ中国はこのような新聞ぐらいは残せないのかと思います。香港の香港らしさを残す方が、中国のためにもよかったはずなのにと思いますけれどね。

関連記事(外部サイト)