流れを作った二階幹事長の「目ざとさ」〜五輪会場での酒類の販売提供は見送り

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月23日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。開幕まで1ヵ月となった東京オリンピックについて解説した。

記者会見で質問に答える自民党の二階幹事長(右から2人目)=2021年6月22日午前、東京・永田町の党本部 写真提供:共同通信社

東京オリンピック開幕まで1ヵ月

東京オリンピックの開幕まで、6月23日であと1ヵ月となった。警視庁は22日、競技会場での要人への襲撃やテロを想定した訓練を開催している。一方、会場で検討されていた酒類の販売や提供が一転して見送られることとなった。

飯田)テロ対策というのは、当然ながら最重要課題の1つとなりますものね。

高橋)そうですね。かつてテロでミュンヘンオリンピックが中断されましたが、あのようなことになったら最悪ですからね。オリンピックで不測の話があるということをいちばん政府は警戒すると思います。

飯田)当然ながら、見せるところと見せられないところもあるということで、これは「準備が整っているぞ」というのを見せることによるものです。

高橋)「やっても無駄だぞ」と言うのがいちばんいいわけでしょう。

オリンピックでの酒類の販売提供は中止

飯田)オリンピックについて、いろいろな報道がなされているわけですが、22日辺りは「お酒をどうするか」という問題がにわかに盛り上がりました。

高橋)こういうときの二階幹事長は、目ざといというか、流れをつくりますね。

飯田)「アルコール禁止くらいは考えておく必要がある」というように。

高橋)スポンサーにアルコール会社も入っているから、いろいろと言われるのですよね。でも、観客数は1万人だから、はっきり言ってガラガラでしょう。あまり関係ないかも知れないとは思うけれどね。「密でなければいい」ということを基準に考えたら、いくら喋っても周りに人がいなければ、大丈夫でしょう。

飯田)換気の相当効いているところだったら、たとえ飛沫が飛んでも、周りの人に行き着く前にどこかへ飛んで行ってしまう。

高橋)間が空いているのでしょう。1万人ということは。

飯田)相当空くだろうということになっていますね。

高橋)国立競技場であれば、10万人くらい入れるけれど、関係者を入れてもせいぜい2万人でしょう。5分の1ということはスカスカだと思います。スカスカであれば酒類を提供しても大丈夫かも知れないと思うけれども、いまは世論の話に敏感なのではないでしょうか。

東京五輪・パラ組織委 会場内での酒類販売見送りを正式決定 橋本会長「抑制考える中で判断」=2021年6月23日午前10時11分、東京都中央区の晴海トリトンスクエア(代表撮影) 写真提供:産経新聞社

一切コメントを出していないアルコールメーカー

飯田)スポンサーに、アルコールを製造販売する企業があるということですが、そのメーカーに対して直接当ててコメントを取るようなところは一切ないですね。

高橋)そこがコメントで「いや」と言えば、それっきりでしょう。

飯田)多分そうですよね。しかも自分たちは一切コメントを出していないのに、騒がれて、ある意味でいい迷惑なのではと思いますが。

高橋)いい迷惑でしょう。

飯田)「それでいいのか」ということで22日の午前中ぐらいに盛り上がり、夕方になると「一転して酒類販売は中止」と。そもそもやると決まったものでもなかったのではないかと。

高橋)「条件付きで考えよ」という話だけだったと思いますけれどね。

飯田)22日の午前中にあった丸川大臣の記者会見後に、そういう記事が出たというところでしょうが。

高橋)反対勢力もたくさんいるので、まだ「中止」を狙っているのではないですか。1ヵ月を切ったのに「まだこういう話になっているのか」という気がしますけれどね。

本質とは違う議論になっている

飯田)あとは無観客にするのか、観客を入れるのかというところですが。

高橋)無観客・ミニマムベースならば、できるなと思いましたが、いつの間にかオリンピック反対の話が観客の話になって、ついにアルコールの話になって来たかと。いつもそんな気がして、どんどん動いて行くのだけれども、本質的な話とは違うなという気がしますけれどね。

飯田)考えてみれば、コロナ前は「熱中症が大変だ」と、「だからこんな時期にやるべきではない」というようなところから始まりました。

高橋)何でも反対するような人はたくさんいるでしょう。マスクをしていると熱中症になりやすいのですよね。マスクは外したいですね。ワクチンを打てば外せるとは思いますが。

ワクチンを打った人が観客ならば対策も変わる

飯田)今回は観客の部分も、海外からの観客は入れないということを3月に決めています。国内のみと。

高橋)国内のみで、高齢者を入れたら、ワクチンを打っている人が多くなるのではないかという気がします。ワクチンで差別してはいけないということですから、そのような区別はしないでしょうけれどね。ただビジネス的に考えたら、ワクチンを打っている人を入れた方が楽ですよね。

飯田)対策という面でもだいぶ変わって来る。

高橋)楽でしょう。いろいろな対策を考えて、もし万が一ミスがあってもワクチンを打っていれば、それほど大きなミスになりにくいですよね。

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