地盤が固く「災害に遭わない」と言われて来た伊豆山地区〜熱海市の土石流災害

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月6日放送)では、土石流被害に遭った熱海市の現在の状況について、現地で取材中のニッポン放送・藤原高峰記者がレポートした。

静岡県熱海市伊豆山地区の、土石流が発生した現場。警察や消防、自衛隊などによる捜索が続いている=2021年7月5日午前、静岡県熱海市伊豆山 写真提供:産経新聞社

時折雨が降るなかで続けられる捜索活動

静岡県熱海市伊豆山地区で7月3日午前に起きた土石流災害に対し、静岡県は5日夜、対象地区の住民基本台帳に登録され、所在が確認されていない人たち64人分の氏名を公表した。

(※編集部注:2021年7月6日午前現在の状況)

飯田)熱海市内は別荘の利用者も多く、住所地での居住実態の把握が難しいということで、安否確認に時間がかかっているそうです。また発災からきょう(6日)の10時半で、72時間を迎えます。生存の確率が非常に低くなってしまう、ある意味のタイムリミットですね。

経済アナリスト ジョセフ・クラフト)そうなのですよね。安否不明者の所在が本当に心配されます。早く見つかるといいと思うのですけれど。

飯田)現地の状況はどうでしょうか。現地で取材中のニッポン放送・藤原高峰記者に聞いてみます。いまどちらで取材されていますでしょうか?

藤原)いま私は、大規模な土石流が発生し、大きな被害を受けている伊豆山中腹の高台におります。こちらは現在、雨が降っておらず、上空は雲に覆われていますが、ときどき日が差すなか、午前6時過ぎから警察、消防、自衛隊らによる懸命な捜索活動が行われています。私がいるところから300メートルほど先には、土石流で流された車、土砂で埋まっている家屋が一望できます。これまでは時折降りしきる雨の影響などにより、捜索が難航していましたが、いまは雨が降っていないため、作業が急ピッチで進められています。

各家族に1つの部屋が避難所として設けられている熱海ニューフジヤホテル

飯田)藤原さんは昨日(5日)から熱海に入られたということですが、どの辺りを取材されましたか?

藤原)昨日の午後4時半くらいに入りまして、まず伊豆山地区を見て回りました。そのあと災害対策本部が置かれている熱海市役所のそばにある避難所の1つ、熱海ニューフジヤホテルを取材しています。

飯田)どういう様子でしたか?

藤原)それまでは小学校や中学校、知り合いの家などに避難されていた方々500人ほどが、次々とこのホテルを訪れました。不安な一夜を過ごしながら、1日も早く自分の家に帰れることをじっと待っているという状態でした。

飯田)いままで分散していた人たちが、1つのところに集められた形になりました。プライバシーなどの部分では、かなり改善されたと見ていいのですか?

藤原)これは熱海ならではの対策だと思うのですけれど、熱海ニューフジヤホテルでは、ひと家族に1つの部屋が設けられておりまして、風呂もそこの部屋で入ることもできますし、プライバシーは守られています。ホテルに避難された方も、「熱海ならではの対策だな」と感心していました。

飯田)感染症対策も考えると個室が与えられるというのは、だいぶ違いますものね。

今後は天気との戦いに〜雨が降ると作業を一時止めざるを得ない

飯田)今後の見通しに関して何か情報はありますか?

藤原)先ほどもありましたけれど、きょうの午前中に72時間が経ちますから、このまま雨さえ降らなければ、急ピッチで捜索活動が進められると思います。しかし、雨が降って来ると、どうしてもまた土石流が来るのではないかということで、作業が一旦中止になります。今後は天気との戦いになるのではないかと思います。

地盤が固く、「災害に遭わない」と言われて来た伊豆山地区

飯田)土石流の原因として、このところ急に言われるようになった盛り土の存在、あるいはその横にソーラーパネルもあるという話もありましたけれど、それらに関して、もともと地元の方には有名だったのですか?

藤原)いろいろ話を聞きますと、地元の方でも知っている人は知っていたのですけれど、それ以上に、伊豆山地区というのは岩盤が強くて、「絶対にそういう災害に遭わない」ということが昔から語り継がれて来たようです。それを信じて、ずっと住んでいる方が多いのです。倒壊した家を見てみると、昔ながらの木造の家が倒れていますので、今回はそういう場所で災害が起きてしまったということではないでしょうか。

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