国民に募る「東京五輪への不信感」〜徹底した情報公開をするべき

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月15日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。菅総理がIOCバッハ会長と会談したニュースについて解説した。

2021年7月14日、表敬を受ける菅総理〜出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202107/14hyoukei.html)

菅総理、IOCバッハ会長と会談〜一致協力を強調

菅総理大臣は7月14日、来日中の国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長と会談した。総理は23日に開幕する東京オリンピックについて、「一致協力して成功に導きたい」と強調した上で、オリンピックでのコロナ感染対策に関し、IOCが関係者に徹底するよう求めた。

飯田)バッハ会長は、参加する選手の85%とIOC関係者のほぼ全員がワクチン接種を実施したことを報告したそうです。

細かいところまで情報が上がっていないのではないか〜徹底した情報公開をするべき

鈴木)会話の中身を聞いていると、総論的な話が多いことと、「その話は聞いていない」という場面もありました。感染対策なども含めて、細かいところまできちんと情報が上がっているのかなという気がします。

飯田)そうですね。

鈴木)とにかく新型コロナ対策とオリンピックで大事なのは、徹底した情報公開です。情報を公開した方がみんな安心するし、大会も支持されるのではないかと思います。クローズなものがあまりにも多い。

飯田)情報公開が。

鈴木)バッハさんが来ることに関しても、いろいろな意見ももちろんあるのだけれども、来て、橋本会長と話す、菅さんと話す、それから小池さんとも会うわけです。そういう場をもっとうまく使えないのでしょうか。そういう場でこそ、情報公開も含めて、深刻な話をトップ同士が話せばいいと思うのですよ。それを「すばらしい大会になりそうだ」とか、「頑張りましょう」というような美辞麗句だけを並べているところを見ると、「現場の空気や問題点がわかっているのかな」と逆に思ってしまいます。

5者協議でも深刻な議論が見えなかった〜儀式化している

鈴木)5者協議があったでしょう。お決まりで「1つの方向でまとまりました」という空気ばかりだけれど、それぞれ立場が5者で違うわけだから、なぜあそこで「IOCの考えを聞きたい」とか、IOC側も「日本はどうなっているんだ」とか、そういう侃侃諤諤の議論がなかったのか。激しい議論のあと、「よし、では無観客で行こう」となればいいのだけれど。私ならば、あの場で「IOCには中止の選択肢だってあるのではないですか。考えているのですか」と聞いてみたい、議論してみたい。そういうものがない。

飯田)議論が見えなかったですよね。

鈴木)今回の表敬の対談もそうだし、5者協議もそうだけれど、せっかくのトップ同士の場が、既に仕組まれていて、事務方で話が終わっている。

飯田)儀式化しているような。

鈴木)「シャンシャン」で終わってしまう。なぜ、その場で意見がぶつかってもいいから、もっと真剣にやってくれないのか。そこで国民の意識との差を感じるのです。それが信頼感につながりませんか?

飯田)特にマスコミの前に出て来て、というオンレコードの場ではそうでしたね。

議論の過程が見えず、国民に募る不信感

鈴木)それが信頼の逆効果になっているような気がするのです。どのようなメッセージを発信するか、情報公開をどうするかというところが、ギリギリになっているのに、まだ足りない。このまま行ってしまうのかなと、そこが違うのではないかと思います。

飯田)議論の過程が見えずに結果だけが出て来て、「これで決まりましたのでお願いします」と。国民からしたら、「ええ、どういうこと?」という。

鈴木)不信感が募るでしょう。その辺りの発信が真逆で来ているところが、特徴と言えば特徴なのだけれども、残念な気がします。

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