カリスマが亡くなり、変わりつつあるキューバ 〜キューバで反政府デモ

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月16日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。キューバで起きている反政府デモについて解説した。

反政府デモに連帯を示すキューバ系米国人(アメリカ・フロリダ州・マイアミ)=2021年7月13日 EPA=時事 写真提供:時事通信

キューバの反政府デモ

社会主義のキューバでは異例とも言える全国規模の反政府デモが起きている。反政府デモは先週末、ハバナから南約30キロの地域サン・アントニオ・デ・ロス・バニョスで始まり、すぐにキューバ全土に拡大した。デモには数千人が参加し、経済的崩壊や食料・医薬品の不足、物価上昇の他、政府の新型コロナウイルスへの対応などが原因とみられている。

飯田)カストロ兄弟から変わるというタイミングです。

宮家)カストロ兄弟がやっていた時期から、ものごとが少しずつ変わりつつあるのではないかという予感がします。それが新型コロナのパンデミックで加速化した、劇症化しているのだと思います。もともと経済的に厳しかったところで、さらに経済がおかしくなった。食料も医療品も足りないとなれば、国民は怒るのだけれども、いままではそれをある程度抑えて来たわけです。

変わりつつあるキューバ

宮家)フロリダとキューバの距離は近い。フロリダ州には亡命したキューバ系の人がたくさんいます。そのなかにグロリア・エステファンという人気歌手がいましたが、彼女はケネディセンターで殿堂入りしました。たまたまそのときのショーを昨晩(15日)YouTubeで観ていたのだけれど、フロリダ州のスペイン語のコミュニティがどれだけ大きいか、そしてどれだけキューバと近いかがよくわかりました。エステファンさんはキューバ生まれの女性歌手なのです。そういえば、オバマ政権のときにキューバとの関係を改善したでしょう。

飯田)しましたね。

宮家)トランプさんはそれに反対だったから、あまりキューバ関係では動いていなかったけれど、とにかく国交を正常化してからアメリカとの交流が始まり、その後カストロさんというカリスマが亡くなった。そこからあたりアメリカの情報やモノがキューバに入り、アメリカの人々との交流もあって、政府の力が徐々に弱くなって行ったのではないかなと思います。ですから、キューバはいままでとは少し違うのだと思います。キューバ政府はインターネットを遮断していますが、下手をすると今後キューバで相当厳しい弾圧、流血の惨事が起きる可能性があるので、それだけは避けて欲しいと思います。

飯田)そのとき、バイデン政権はどうすると思われますか?

宮家)なかなか手は出せないと思います。ロシアもいますしね、とにかく、キューバ危機が起きたところですから。当然、キューバにも応援団がいるので、アメリカも簡単には手を出せないけれども、それでも徐々にキューバが変わって行くことは間違いないのではないかという気がします。

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