ロシアで新型コロナ感染が再拡大する「日本とは違う理由」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月8日放送)に日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之が出演。ロシアで新型コロナの感染が拡大しているというニュースについて解説した。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

ロシアで新型コロナの感染が拡大

ロシアでは11月6日、新型コロナウイルスの新規感染者数が4万1300人を超え、1日の感染者数が過去最多となった。7日は3万9165人だった。ロシア全土で企業の大半を7日まで臨時休業とする大統領令が出ており、一部の自治体ではその制限が延長されることになっている。

飯田)ロシアでは感染が増えて来ているということで、世界的に見るとワクチン接種率もまだまだという地域も多いようですね。

秋田)ロシアは「スプートニク」というワクチンをいち早くつくりました。ワクチンをつくる技術力はあるのです。ただ、このニュースを見ると、現在のワクチン完全接種率は約4割ということです。最近、ヨーロッパの外交官の人と話したら、「自分の国でも感染が再び拡がっている」と言っていました。その方は旧東欧諸国の方なのですが、そのような国では、ワクチンの摂取率が頭打ちしているということです。ロシアでは4割でしたが、その国でも5割を少し超えたぐらいのようでした。

政府の信用度が低く、国民がワクチン接種をしない 〜接種率が頭打ちの旧東欧諸国

秋田)巡回してバスで回っているぐらいに、ワクチンは豊富にあるのです。打ちたい人は打てるのですが、5割を超えた辺りから頭打ちになってしまうというのは、「政府を信用していないからだ」と言うのです。政府への信頼度が低いと、「本当に安全なのか不安だ」ということで打たない。

飯田)政府の信頼度が低く。

秋田)ベルリンの壁が崩壊して民主主義になってから、東欧諸国はまだ20年くらいです。日が浅いので、共産党時代の名残のようなものもあって、国家に対する信用度が低いことがワクチンの頭打ちにつながり、感染がぶり返しているという話をしていました。国民の4割しか打っていないロシアの状況は、それと同じなのだと思います。「打て」と言っているのに打たないのですから。

飯田)強権発動をしようとすればできる国だとは思いますが。

アメリカでは政治分断から接種率が伸びず、感染が収まらない

秋田)これまでは、ワクチンの有無が感染の増減の理由の1つでしたが、これからはワクチンがあっても、政府が国民に信頼されている国なのかどうかということも大事な基準として差が出て来るのかなと思います。アメリカもワクチンはたくさんあるのに、南部などでは接種されない。宗教的な理由もあるようですが、やはり感染がなかなか収まらない。政治分断の問題がそこにはあると思います。

国民からは信頼されている日本政府

秋田)その意味では、日本は瞬く間に広まりましたよね。

飯田)全体でも6割〜7割まで来ていますし、高齢者に関しては9割を超えています。

秋田)図らずも、国と国民の信頼関係について、このような形で差が出ています。日本がどこまで世界的に信頼されている政府なのかということは別問題として、ロシアに比べると国民からは信用されているということです。

飯田)科学的なリテラシーのようなものが日本は低いと言われて来ましたが、効用や副反応のようなデメリットも含めて、みんなが理解しながら打っているのだと思います。

秋田)情報はふんだんにあるのに打っているということなので、日本という国は、戦争の期間はありましたが、明治維新が始まってからずっと民主主義をやっているので、そこは根付いているのだなということを感じます。

厳しい入国制限の日本 〜水際対策が緩和

飯田)日本のコロナ対策ですが、11月8日から水際対策の緩和が発表されました。ワクチンを接種したビジネス客は入国後の待機を最短3日に縮めるということです。経済を回すことを考えたら、そろそろやって行かなければいけないということもありますか?

秋田)日本は「ネオ鎖国」と言われるぐらい、断トツで厳しい入国制限を敷いています。ヨーロッパやアメリカは次々と緩和して、日本人の入国を受け入れているのに、「不公平だ」という批判も出ていました。経済もそうですし、国際的なバランスという点でも、見直さざるを得ないと思います。

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