のんびりした島で24時間監視活動を行う「与那国沿岸監視隊」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月16日放送)に地政学・戦略学者の奥山真司が出演。奥山真司が訪れた与那国沿岸監視隊について解説した。

陸上自衛隊の小川清史西部方面総監(左)から隊旗を受け取る沿岸監視隊の塩満大吾隊長=2016年3月28日午前、沖縄県与那国町 写真提供:共同通信社

与那国沿岸監視隊

日本最西端の与那国島に、陸上自衛隊が配備されてから5年になる。台湾有事の危機が高まるなか、最前線で人民解放軍の監視もする基地には緊張感が漂っている。

飯田)先日、私は北海道へ取材に行って来たのですが、一方で奥山さんは……。

奥山)南の、いちばん台湾に近い、与那国島へ行きました。

飯田)与那国島。台湾本島まで100キロくらいしか離れていないのではないですか。

奥山)111キロと言っていました。東京から富士山くらいの距離です。

飯田)晴れれば台湾が見えるという話ですよね。

奥山)年に数回で数時間だそうですが、一応は見えるということです。沖縄の離島のなかでは、どちらかと言うとマイナーな場所ではあります。しかし、いま最前線で、日本の西側から台湾に向けて、また台湾海峡に向けて、中国側が出している信号を監視しているということです。

24時間監視活動を続けている

飯田)あそこに部隊ができるときも報道されましたけれど、できてから随分経ちますよね。

奥山)トランプ大統領が当選した年に訪問させていただいています。ですので、もう5年経ちます。そのときから監視活動を続けているということで、160人くらいしかいない小さな部隊なのですけれども、情報収集するという意味で重要な役割を担っています。私が行ったときも3交代で24時間監視を続けていました。与那国島に行かれた方はご存知かも知れませんが、緊張感のある場所ではありません。

飯田)島全体は。

奥山)島全体は1周25キロくらいで、コンビニもない、とてものどかな場所なのです。しかし、配備された部隊はピリピリしている。そのギャップがすごかったですね。

日米の要人も訪れる

飯田)タイミング的にも、アメリカの上下両院の議員団が台湾訪問などをしたり、台湾の防空識別圏に中国軍機が来たという、いろいろ動いていた時期ですね。

奥山)動いている時期ですね。「与那国沿岸監視隊」と言うのですけれども、基地のなかで人民解放軍の動きを監視しているところがあるのです。彼らには最前線という意識が強くあります。

飯田)与那国沿岸監視隊には。

奥山)日本の要人も来るらしいのです。岸防衛大臣も今年(2021年)訪れています。私が行く直前には、いまは山崎さんという方が務めていますけれども、統合幕僚長という日本の軍のトップである方と、アメリカのインド太平洋軍司令官が一緒にいらっしゃったそうです。それだけ軍としても、ここが最前線だという認識で重要視しているということです。

島はのんびりしていて、基地には緊張感が漂う

奥山)外はのんびりとした雰囲気なのですけれども、なかはピリピリしている。実際に危機が迫っているのに、外がのんびりしている状況は、日本の現状と似ている部分もあるのではないでしょうか。やはり我々日本としては、危機が迫っている可能性について意識した方がいいのではないかなということを、強く感じました。

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