経済を取り戻すには国民の将来不安を取り除く「需要政策が大事」 〜立憲代表選立候補の小川淳也氏

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月25日放送)に立憲民主党・小川淳也元総務政務官が出演。総選挙での共産党との共闘について、また今後の経済対策について語った。

【立憲民主党代表選候補者討論会】討論会で討論する小川淳也氏=2021年11月22日午後、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

立憲民主党代表選挙、ネット番組で討論会

11月30日に投開票の立憲民主党代表選挙に立候補した逢坂誠二元総理補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣の4人は24日、インターネット番組で討論会を行った。

飯田)立憲民主党の代表選挙に立候補された4人の方々に、日替わりでお話を伺っております。今回は小川淳也元総務政務官に伺います。24日はニッポン放送にも近い有楽町で「青空対話集会」を開かれていらっしゃいましたけれども、皆さんの反応はいかがでしたか?

小川)平日の明るいうちで、皆さんが来にくい時間帯だったのですが、たくさんの方にお越しくださり、厳しいお叱りも含めてご意見やご質問を存分にお預かりさせていただきました。

飯田)どのような声が印象に残りましたか?

小川)党の立て直しに関連して頑張って欲しいという声もあれば、「小川さんはこういうところを本当はどう考えているのか」など、いろいろと確認したいという思いもあり、さまざまだなと感じております。

飯田)記事にもなっていましたが、「自分たちに甘いのではないか」という叱咤の声もあったようですが。

小川)これもありがたいお声として受け止めております。選挙中から徹底して来たことなのですが、候補者の話を聞くのも大事だという一方で、選挙は有権者から候補者たらんとする人に思いを預ける場でもあるのです。そこからある種の熱や信頼が生まれて来るので、こうした厳しいお声も大歓迎です。

低いハードルではなかった「推薦人20名の賛同」

飯田)今回の代表選に関して、「立憲民主党を変えるのだ」と訴え、真っ先に手を挙げられました。実際に出馬に漕ぎ着けるまで、ギリギリの状況でやっていらっしゃったという印象ですが、それだけ思いが強かったということですか?

小川)選挙中から、「次世代に責任がある」ということを訴えて来ました。枝野さんがまさかお辞めになるとは思っていなかったのですが、実際に辞任されたことを受けて「あなたはどうだ」と言われると、昨日きょうの話ではなく、個人的には決意を固めて来ています。ただ、1人でできることではないものですから、そこは熟慮したかったのですが、本人の決意の部分だけがメディアの方に先行して報道されてしまったところがあります。

飯田)決意の部分だけが。

小川)入党してから日が浅いですし、またグループ活動等も含めて十分とは言えない環境のなかで、推薦人20名の方に賛同いただくのは決して低いハードルではなく、大変苦労しました。

わかりにくかった共産党との共闘 〜党の魅力も高める必要がある

飯田)今回の代表選に至っても、選挙の結果を受けてというところが大きかったと思いますが、共産党との共闘について、いろいろと言われています。小川さん自身はどう総括されますか?

小川)僅差で敗れた選挙区が多いので、今回の共闘がわかりにくかったのは事実だと思います。部分的な閣外協力が何を意味するのか。ただ、選挙区は1人区ですから、1本化する努力はやはり必要です。それ自体が否定されたとは思っていないのですが、如何せん党の地力が落ち、支持率が低迷するなかでの選挙でした。共闘がわかりにくかったことに加えて、党の地力、魅力そのものを高めなければ、選挙戦で思わしい結果にはつながらないということを痛感しています。

飯田)小選挙区では議席を9議席増やした一方で、比例で23議席が減ったという辺りが、その部分にあたるわけですか?

小川)そうだと思います。

2021年11月22日、中国・ASEAN対話関係樹立30周年記念サミットに出席した習近平氏 新華社/共同通信イメージズ 写真提供:共同通信社

外交安全保障問題 〜対米関係を基軸としながら、中国とも粘り強く向き合う

飯田)政策面に関して、共産党と一緒に、ということになると、安全保障についての話になります。本日は安全保障の専門家でもある、合六強さんをコメンテーターとしてお迎えしています。

コメンテーター・合六強)今後、政権与党を目指し、責任政党になるというところで、外交安全保障問題は避けて通れない問題だと思います。選挙で中心的な争点になることはなかったとしても、皆さん、そこは関心があると思うのですが、この点について、与党との政策の違いはどのようなところでしょうか?

小川)与党との違いというところでしょうか?

合六)いまの自民党政権が推し進めているような、外交安全保障との違いです。

小川)これは私に限らず、4人の候補に共通しているところでもあるのですが、外交安全保障政策は極めて現実的、かつ安定的に運営する必要がある。それは旧民主党政権時代からの1つの反省でもあります。対米関係を基軸としながら、中国とも粘り強く向き合うということが基本だと思います。

日米地位協定の改定

小川)ただ、そのなかでも、長期的には地位協定の改定や日米関係の対等性を高めたいという思いはあります。これから国際秩序がどうなって行くのかわかりませんが、どこか1国に阿(おもね)るよりは、あくまで私個人の思いとして、国際交易を希求するような立場を取るべきだと思います。それらを理想としてきちんと持った上で、しかし現実的に運営して行くことが基本ではないかと思います。

防衛費について 〜朝鮮半島の情勢や台湾海峡などを現実的に見ながら安定的な運営をする

合六)対等な日米関係を模索したいということで、日米地位協定の問題を挙げられました。対等にやって行くには、現実的にこの地域をめぐる安全保障環境が厳しくなって行くなかで、防衛予算の問題は避けて通れないと思います。この点については、どのような考えをお持ちでしょうか?

小川)物理的に防衛力を強化することは、もちろん必要な部分はやらなければならないと思いますが、逆に緊張を高める可能性もあります。私が申し上げたいのは、アメリカとの対等性を高めて行くプロセスに関して、アジア太平洋地域の安定とセットでなければならないのです。いまの中国の覇権主義的な動きがどうなるのか、朝鮮半島の情勢や台湾海峡など、あらゆることを現実的に見ながら、理想は理想として持ちつつ、安定的な運営をして行くことが基本ではないかと思います。

経済対策 〜国民の将来不安を取り除くための需要政策が大事

飯田)世界のなかで存在感を発揮して行く部分で、実際の実力に訴えることは、日本国憲法上、日本では難しいし、やるべきではないというところもあります。経済力が大事になって来ますが、コロナ禍もあり、疲弊しています。小川さんはどのような処方箋を出しますか?

小川)もちろん、供給サイドからある種の投資減税、規制緩和など、できることはあります。しかし、それ以上にこれから需要政策が大事になると思います。国民の根底にある将来不安を取り除かなくてはなりません。人口減や高齢化や社会保障、財政悪化、気候変動という大変な構造問題に、同時多発的に直面していますから、こうした不安を取り除かなければ、とても安心してお金を使える環境ではない。それから、再分配も十分には行っていないと思います。こうした需要政策である程度、環境調和を意識しながらの経済になるとは思いますが、経済に活力を取り戻すことは難しい課題だと思います。

飯田)難しい。

小川)ただ、国際関係で言えば、これからも経済力や軍事力だけがものを言う時代であり続けるのかどうか。先ほど申し上げた国際交易をまっすぐ見据えるという、国家としての信望を集めるスタンスです。それも合わせて視野に入れて行かないと、この先はそう単純な時代ではないという気がしています。

維新の会への直談判には猛省

飯田)野党、各党との協力の部分で、小川さんがいろいろと直談判をされたということがありました。その辺りを不安視する部分がありますが、いかがですか?

小川)この点については政局調整、野党の一本化に対する思いあまっての行動ではありました。自分自身の言動、行動が1人の責任では済まなくなりますので、極めて慎重を要しますし、その点については猛省しているところです。

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