OPECの「協調減産縮小維持」決定の背景にあるもの

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月5日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。OPECプラスが閣僚級会合を開いたというニュースについて解説した。

OPECのロゴと石油ポンプの模型=2020年4月(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

OPECプラス、閣僚級会合を開く

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」が閣僚級会合を開いた。2月も協調減産の縮小を維持することになった。

佐々木)原油の値段がかなり乱高下していて、先日も、アメリカと日本で「値段が上がり過ぎたので、備蓄を急遽放出する」という発表があり、「そんなことをして大丈夫なのか」と思ったことがありました。

ガソリン価格が上昇した背景

佐々木)2021年の夏ぐらいに、イギリスで風が吹かなくて、風力発電による再生可能エネルギーが足りなくなることがありました。そこで、ヨーロッパは基本的に天然ガスですから、ロシア産の天然ガスに大きく依存するようになった。そうしたら、ロシアがここぞとばかりに値上げして、かつ量を送らないようにした。ウクライナ問題などがあるため、欧州を締め付けて、一気に天然ガスの需給がひっ迫した。それに連動して、原油も値上がりしました。日本でも、去年(2021年)の秋ぐらいに、ガソリンが非常に高くなりました。

飯田)1リットル170円台になる地域もありました。

石油依存を減らして欲しくないが、値段も下げたくないOPEC

佐々木)そのような状況でしたが、ここへ来てオミクロン株が急速に拡大して来たので、また景気が減速するのではないかという話になりました。そこで、原油がまただぶついて来るという、激しい荒波が次々やって来ている状況のなかで、今回のOPECの協調減産縮小維持ということになったのではないでしょうか。

飯田)原油需要がまた減り。

佐々木)OPECとしては石油依存を減らして欲しくないけれども、値段も下がって欲しくない。価格も維持したいという、微妙な段階に来ているのは間違いありません。欧州としても、天然ガスに依存すると、結局ロシアへの依存が高まる。

飯田)安全保障上の懸念が出て来る。

佐々木)実際、ウクライナを経由せず、ロシアからバルト海を経由してドイツに直接送る「ノルドストリーム」というパイプラインがあって、新たに「ノルドストリーム2」が完成しているのですが、まだ承認されていない。ロシアとの微妙な関係が影を落としていて、混乱しているのだけれども、もう少し注視して行きたいですね。

関連記事(外部サイト)