アメリカが「シェールガス増産」すれば「一石三鳥」になる理由

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。ウクライナ情勢をめぐり、バイデン大統領がヨーロッパ各国首脳と緊急会談を行ったというニュースについて解説した。

米南部オクラホマ州ポンカシティの石油精製施設=(共同) 写真提供:共同通信社

ウクライナ情勢 〜バイデン大統領とヨーロッパ各国首脳がオンラインで緊急会談

緊張が続くウクライナ情勢をめぐり、アメリカのバイデン大統領はヨーロッパ各国の首脳らとオンラインで緊急会談を行い、事態の打開に向けて外交による解決を目指すとする一方で、ロシアにウクライナを侵攻させないために経済的に大きな代償を払わせるための措置などについて、一致して取り組んで行くことを確認した。

飯田)北大西洋条約機構(NATO)と連動し、最大8500人規模の出動を検討しているという発表が国防総省からありましたが、経済制裁は効きますか?

高橋)多少は効くのでしょうが、経済制裁すれば、ロシアの方もヨーロッパへのガスのパイプラインを止める可能性があるでしょう。その辺りも込みで考えた方がいいと思います。

アメリカがシェールガスの増産をすれば一石三鳥に

高橋)アメリカが打つ手としていちばんいいのは、シェールガスの増産なのです。シェールガスを増産すると、めぐりめぐってヨーロッパのエネルギー需要が楽になります。いまバイデンさんはアメリカの中間選挙への対策で大変ですが、シェールガスを増産すれば、ガソリン価格も下がって行くでしょう。

飯田)国内のガソリン価格も下がる。

高橋)ロシア経済にも打撃になるから、こちらの方が効きます。一石三鳥くらいになるのです。バイデンさんは「環境重視」と言っているので、シェールガスには手を出しにくいのだけれど、国際情勢ということで対応を変えればいいのです。

ヨーロッパのエネルギー危機も救える

飯田)なるほど。「ドル決済をさせない」など、いろいろと言っていますが。

高橋)シェールガスを増産するのがいちばん簡単だと思います。国内的にもいいし、ヨーロッパのエネルギー危機も救えます。ヨーロッパはドイツが原発を止めたり、風が吹かなくて大変なのですよ。

飯田)風が吹かず、スペインやイギリスで風力発電ができない。

高橋)それにトンガの火山噴火があったので、スクリーン効果で日照時間が減るかも知れない。でもエネルギーはたくさん使っているから、シェールガスを増産するのが世界にとってハッピーですよ。ロシア経済も落ちますしね。こちらの方が経済制裁として効くと思います。

シェールガス増産にバイデン大統領が舵を切れるか

飯田)ガソリン価格が下がって来るとなると、各国で懸念されているインフレも収まるし。

高橋)みんな文句がないと思うのです。世界経済を含めて一石何鳥という政策ができる状況は、あまりありません。バイデンさんが環境重視を一旦置いて、「国際情勢なので」と言えばいいのです。

飯田)そこにバイデン大統領が舵を切れるかどうかですか?

高橋)中間選挙もあるから、私がスタッフであれば「やった方がいい」と言いますけれどね。

飯田)中間選挙を睨みながら、環境を重視する左派たちを離さないように動くのは難しいという指摘もありますが。

高橋)できないのですが、「世界のため」などと名目を付けてね。

飯田)もっと大きな大義名分を付けて。

ガソリン価格が下がり、バイデン大統領の人気も上がる

高橋)シェールガスを増産してアメリカのガソリン価格が下がったら、バイデンさんの人気も上がります。アメリカ人はガソリン価格にうるさいですから。

飯田)文句を言いやすいところでもあるし。

高橋)車社会ですからね。わかりやすい。

飯田)バイデン大統領に鈴を付けに行く人は、誰かいないのですか?

高橋)言えばいいのにね。「このままだと中間選挙も、上下両院ともに負けてレームダックになりますよ」と。どちらがいいかという話ですからね。

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