各国が圧力を強めているなかで、「ロシアとの経済協力」を進めていた日本

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月22日放送)にジャーナリストの有本香が出演。ロシアが北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を中断すると発表したニュースについて解説した。

ロシアのプーチン大統領(ロシア・モスクワ) AFP=時事 写真提供:時事通信

ロシア、日本との平和条約交渉を中断

ロシア外務省は3月21日、北方領土問題を含む日本との平和条約締結交渉を中断すると発表した。

飯田)朝刊各紙1面でも取り上げられていますが、ロシアはなりふり構わずという感じになっています。

有本)日本が非友好国に指定されてから、こういう流れになるだろうということは予想できました。実際、日露平和条約交渉も滞っていましたよね。

飯田)経済協力を先にして、その先の展望を期待しましたが、なかなか難しいですね。

各国がロシアに対して働きかけを強めているところで、林外務大臣がロシアとの経済協力を中心とした会議に参加 〜あまりにも空気を読めない行動

有本)むしろ私が問題だと感じているのは、昨年(2021年)12月、ロシアがウクライナに圧力を掛けて来て、アメリカが働きかけを強めていた時期がありました。その際、日本は経済産業省が中心となってロシアとの経済的な協力を検討する会議体を立ち上げていて、中小企業に対し、ビジネス交流や商談をセットするということをやっていたのです。

飯田)国が主導して。

有本)そうです。この件は当時も「この時期にどうなのか」という感じでした。

飯田)そこまで入れあげていいのかと。

有本)当時は「さすがに軍事侵攻はないだろう」と思われていたため、かなり活発に行っていました。その流れを捨て切れず、これは経済産業省ではありませんが、2月にも、各国がロシアに対して働きかけを強めているところで、日本の林外務大臣がロシアとの経済協力を中心とした会議に参加してしまいました。

飯田)オンラインでの会議でしたね。「ウクライナの話はあとでするとして、経済協力を進めたい」というような発言がありました。

有本)あまりにも空気を読めていなくて、日本は「とにかく経済協力」という方向に行きすぎていたと思います。日露平和条約交渉の停止は当然、予想できた流れですから、いろいろな意味でリセットですね。

国際社会は「どうやってロシアに侵攻を止めさせるか」ということに注力するべき

飯田)ロシアが「力による現状変更」という暴挙に及んだとなると、こちらとしては「認める」という選択肢はまずないですね。

有本)平和条約云々という次元ではないので、おそらく向こう何年も平和条約を結ぶという流れにはならないでしょうね。

飯田)ただ、これは日本が壊したわけではないですからね。

有本)これはロシアが一方的に中断に持ち込んだということです。そして国際社会は、「どうやってロシアに侵攻を止めさせるか」ということに注力しなければいけません。

飯田)ウクライナが一方的に降伏すればいいというわけではないですね。

有本)それはもちろんです。そういうことではありません。

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