需要予測は事前にわかるはずで、政府は協力要請を早めに出すべきだった 〜電力需給のひっ迫

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月23日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。3月22日に東京電力と東北電力の管内で起きた電力需給のひっ迫について解説した。

2022年3月22日、記者の質問に答える岸田総理〜出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202203/22bura.html)

停電の恐れは解消するも節電の呼び掛けは継続

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岸田総理)ご家庭や職場において暖房の設定温度を下げる、また使用していない照明を消すなど、日常生活に支障のない範囲で国民の皆さまに節電にご協力いただきたいと思っております。

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政府は電力需給が極めて厳しい状況だとして、東京電力と東北電力の管内に初となる「電力需給ひっ迫警報」を出したが、3月22日は停電を回避したと明らかにした。しかし、東電管内はひっ迫警報が継続しており、経産省は家庭や企業に引き続き節電を呼び掛けている。(※編集部注:23日午前11時、東京電力管内の警報は解除となった)

飯田)3月16日夜に起こった地震の影響で、東電管内に電力を送る複数の火力発電所が運転停止となり、それを受けての措置となります。

需要予測は事前にわかっているのだから、協力要請は早めに出すべき

高橋)東電のホームページに1時間ごとの需要予測が出ていたので、それを見たら、「夕方4時以降は危ないな」と思いました。でも、需要予測は事前にわかるのだから、節電の協力要請をするのならば、もっと早く言ってくれないと対応できない人もいるだろうと思いました。

飯田)協力要請するのであれば。

高橋)東電のホームぺージを見ると、揚水発電というものが言わばバッファになっていて、そこで対応しているということがわかります。揚水発電というのは水を1回上に上げて、落とすという方法です。だからある程度の量しかできないというのはわかるのです。

飯田)水が尽きたらできないわけですよね。

東電のホームページの存在が広く知られていない

高橋)そうすると時間に応じて、どのくらい残っているかという目安は出ていたので、夜までは危なかったのです。でも、それはわかっている話なのだから、東電のホームページをわかりやすく政府の方で説明してくれればよかったのではないでしょうか。東電はしていたのだろうけれど、皆さん、ご存知なかったですよね。

飯田)そうですね。

高橋)もしくは警報を出すのであれば、政府の方で東電のホームページをもう少しわかりやすく事前に知らせてくれれば、節電もやりやすいのではないかと思いました。

東電は電力需要がひっ迫することはツイッターなどで告知

飯田)直前が3連休でした。日曜日(20日)の時点で22日〜23日は気温が低くなる予報が出ていて、東電は「需給がひっ迫する」とツイッターなどで周知していたのですが、政府が本腰をあげたのはもう少しあとだったという感じですか?

高橋)本当にひっ迫するというような状況であれば、政府も一緒になって言ってくれた方が、皆さん対応しやすいのではないかと思います。

原発が稼働しているところは電力に余裕がある

飯田)実際問題としては需給のひっ迫で、この冬の寒い時期も他の電力会社からの融通を受けたりして、ギリギリ持たせていたようですね。

高橋)周波数が違っても、静岡と長野に周波数を変えるところがあるので、他の電力会社からの融通は全国でできます。そのため、関電や九電などから融通を受けていたようです。原発が稼働しているところは余裕があるのかなと思いました。

飯田)再稼働しているところは。

高橋)柏崎は大きい原発がたくさんあるわけでしょう。「もったいないな」という気もします。もちろん安全基準をクリアするのは当然ですが。

飯田)本来はエネルギーミックス、全体で考えなければいけない。

高橋)脱炭素化の動きがあり、ウクライナ情勢の影響も出ていますから、対応するにしてもコストが掛かります。ドイツは脱原発をしようとして、いま苦しんでいますよね。

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