日本経済が持つ「2つの問題」 〜日本銀行が「連続指し値オペ」実施を発表

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月29日放送)に参議院議員の山田太郎が出演。日本銀行が「連続指し値オペ」の実施を発表したというニュースについて解説した。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

「連続指し値オペ」を実施

日本銀行は3月28日、指定した利回りで10年物国債を原則として無制限に買い入れる「指し値オペ(公開市場操作)」を繰り返す「連続指し値オペ」を、29日〜31日に実施することを発表した。3月28日にも2回の指し値オペを実施しており、長期金利の上昇を抑え込む狙いである。

日本経済における2つの問題 〜「ゼロ金利」政策しかできない

飯田)この発表を受けて、日米の金利差が広がることが意識されて円売りドル買いが強まり、一時1ドル=125円台まで円安が進んだということです。いま、足元の数字は1ドル=123円80銭台で取引が続いています。一時125円に乗せて、そこからもう少し円高に振れています。日銀としても、経済の影響を考えてということでしょうか?

山田)2つ問題があると思います。1つは、「金利はゼロである」という政策しか日本は取れなくなってしまったというジレンマがあります。本来はインフレ等の懸念も含めて、上下しなくてはいけません。

中小企業・国内企業対策が必要

山田)もう1つは複雑な国内事情です。国内の中小企業を助けなければいけないのだけれど、一方で輸出強化ということがある。今回、金利の関係でドルに対して円が安くなっています。そうすると、貿易している大企業は潤います。どちらかと言うと、そういうインセンティブに働いているのではないでしょうか。しかし国内は国内で処理しているので、海外からエネルギーを含めたものを買っているため、中小企業は直撃を受けてしまうのです。

飯田)中小企業は。

山田)日銀も過度な乱高下は好ましくないという発言はしているようですが、早急に中小企業対策と国内企業対策をするべきです。

コロナ対策を含めた追加経済対策を考えなければならない

飯田)追加経済対策について、岸田総理が閣議で関係閣僚に指示したということですが、中小企業向けの対策であれば、どのようなものが必要ですか?

山田)どのように国内需要を喚起するかということです。需要と供給を考えると、コロナもありダブルパンチで需要が低迷しているので、それに対してどうするのか。コロナ対策と一緒に考えて行かなければ、抜け道がありません。

飯田)コロナ対策と一緒に。

山田)コロナ禍がまだ収束せず、国内経済も厳しいなかで、今回の円安が直撃してコスト高になる。しかし給料は上がらない。このジレンマからどのように抜け出すのか。そして、給料の問題もあります。

財政出動するのであれば細かな設定が必要

飯田)国内の需要を喚起するのであれば、手っ取り早いのは財政出動ということになりますが、インフレを呼ぶのではないかという批判が出ています。

山田)財政出動の難しさは、「ダイレクトに需要に結び付くのかどうかがわからない」というところです。手当を配ると貯金に回ってしまい、財政出動すると特定の産業に偏ってしまい、全体を循環させることが難しいのです。いつも規模の話をされるのですが、もう少し細かく、個々の産業や家計の方に循環し、流動性として高まって行くのかということを考えなくてはいけません。「現金ではなく、クーポンにする」というような細かい設定をする必要があるのだと思います。

減税の効果はすぐに切れる 〜「将来不安」が大きくなっている日本

飯田)給料を貰っている側からすると、額面で貰っている額はあるけれど、そこから引かれるものも多いのです。「税金を下げる」という選択肢はありませんか?

山田)1つの手段としてはありますが、下げても効果が短期的だと思います。そのときはいいのだけれど、すぐに効果は切れます。

飯田)効果が短期間。

山田)この国は将来不安が大きくなっているのではないでしょうか。そうなると、お金を使うマインドではないし、投資をするマインドもなくなります。長期的にどのようにして将来不安を解消するのか。きちんとした年金や少子高齢化対策も含めて、トータル的な政策を政府自身が示して行くことが大事だと思います。

飯田)中・長期的な日本の道筋、「こういう国になるのだ」というような絵ですね。

山田)短期的なタイミングでは、減税を含めて税金の政策は有効なのですが、長期的には続きません。すぐに慣れて当たり前になってしまうのです。

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