アメリカは本気で「戦う体制」をつくろうとしている 〜英米豪「AUKUS」、極超音速ミサイルで連携

外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が4月8日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。極超音速ミサイルと電子戦力に関する英米豪の「AUKUS」による協力について解説した。

2日、英グラスゴーで記者会見するバイデン米大統領(ロイター=共同)=2021年11月2日 写真提供:共同通信社

英米豪がAUKUSの枠組みで極超音速ミサイルと電子戦力に関する協力を発表

イギリス、アメリカ、オーストラリアによる安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の3ヵ国首脳は、4月5日に声明を発表した。極超音速ミサイルと電子戦力に関する新たな3ヵ国協力を始めることにしたと伝えている。極超音速ミサイルは音速の5倍以上速く、低い高度で核弾頭の装着も可能であり、ゲームチェンジャーになると見られている。

飯田)極超音速ミサイルは、ロシアがウクライナ侵攻に使ったのではないかとも言われるものです。

宮家)確かに日進月歩で技術は進みますから、こういうことは大事でしょう。また、電子戦力という話がありました。最新ミサイル兵器も大事ですが、私はこちらの方が大事だと思います。

アメリカが本気で戦う体制をつくろうとしている

宮家)AUKUSを構成するアメリカ・イギリス・オーストラリアは、太平洋戦争で日本が戦った相手ですよ。

飯田)そうですね。

宮家)AUKUSがこういう形で新たに軍事同盟として復活するということは、誤解を恐れずに言えば、アメリカはこの地域で「本気で戦う」体制をつくろうとしているということです。単なるプロパガンダではないということです。

飯田)本気で戦う体制をつくろうと。

宮家)そのなかで、もちろんミサイルも大事だけれど、電子戦は極めて重要です。オーストラリアにはダーウィンという港があります。かつて日本が攻撃した場所です。

飯田)ダーウィン空襲。

宮家)そこにアメリカの海兵隊を置くということです。それを中国が必死でモニターしようとしている状況なのですが。

飯田)中国企業が賃借契約をするという話もありました。

宮家)この状況は、アメリカが本腰を入れていると見るべきだと思います。確かに個々の技術が進化して新たな兵器が導入されるか、されないかということも大事だけれど、中国を念頭に置いた軍事態勢……もちろん包囲などはできませんが、「やる気」は相当見えてきたなと。やる気を見せるだけでいいのです。それだけで抑止になりますから。

英語という共通言語であり、1つの軍隊に近い

飯田)まさに「同盟」というものの力であったり。

宮家)彼らは英語でやり取りできますからね。

飯田)共通言語でやれるから。

宮家)1つの軍隊に近い働きができるのではないでしょうか。NATOだって英語圏ではない国はたくさんあります。

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