早急な憲法改正の議論が必要  ウクライナ情勢を受けて変化する日本の世論

ジャーナリストの須田慎一郎が5月2日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。国民投票法の改正案について解説した。

【ウクライナ侵攻】イルピンの墓地で行われた犠牲者の葬儀。埋葬される棺=2022年4月28日、ウクライナ・イルピン 写真提供:産経新聞社

自維公などが国民投票法の改正案を衆院へ共同提出

自民党、日本維新の会、公明党の3党と衆院会派「有志の会」は4月27日、憲法改正の手続きに関する国民投票法の改正案を衆院へ共同提出した。

飯田)国民投票法の改正案が、衆議院憲法審査会で審議入りしたということです。ウクライナ情勢を前にして、「本丸の9条はどうするのか」という話が、憲法審査会のなかでもなかなか出てこないですね。

須田)与党のなかでも、その辺りのすり合わせがまだ終わっていないのだろうと思います。そうは言っても、憲法審査会で中身のある議論が始まっているのは、いい傾向ではあると思います。

強行採決にならないために立憲民主党への説得が必要に

須田)ただ、「少数意見の尊重」というところで、最終的に国民投票法の改正案が議決されるかについては、立憲民主党の賛同が得られなければ「強行採決」という荷崩れした状況で可決することになります。

飯田)強行採決ということで。

須田)本来なら「与野党合意」のもとで議決に持っていきたいはずなのです。強行採決では国民の理解が得られないですからね。立憲民主党に対する説得も必要になってきます。

テレビCMの規制などが明記されていないために賛同できないとする立憲民主党

飯田)今回の改正案は、先に改正された公選法に投票の基準を合わせましょうというところが大きいのですよね。

須田)手続き論なのです。ただし、立憲民主党が言っているのは、それに加えてテレビCMの規制など、「お金の力での世論誘導に歯止めをかけよう」というところが明記されていないから呑めないということです。

国民の声がどこに向いているのか

須田)建て前ですが、そういうことになっています。そのため注視して国民世論が声を上げていかないと、立憲民主党の術中にはまってしまいます。ただ、「世論の声がどういう方向に向いているのか」ということを無視すると、立憲民主党にとっても厳しい状況になります。やはり、国民が声を上げていくということも必要なのだと思います。

国際情勢の変化のなかで議論すべき「本丸の議論」ができていない

飯田)週末ごとにいろいろな会社が世論調査をやっていますけれども、ウクライナ情勢を見て明日は我が身である、台湾海峡などにも影響があるのではないかと懸念する人は、8割くらいにのぼると言われています。そういう意味では、いまは安全保障への関心が高まっている時期ではあります。

須田)先ほど飯田さんが言われたように、本丸である9条がこのままでいいのか悪いのか。改正しろと言っているわけではありません。そうした話も、国際情勢の変化のなかで議論していくべきなのに、まだ入り口のところなのです。本丸の議論ができていない。

飯田)これは手続法ですものね。

須田)歯がゆい状況にあることは間違いありません。

何かが起こってから改正しても、すぐに国を守れるわけではない 〜早急に議論するべき

飯田)憲法については、熱に浮かされたようにやるものではありませんが、議論さえしないのであれば、論点も深まっていきません。

須田)何か問題があった場合、そこを正していくための時間的な猶予がないのです。そのことも考えるべきではないかと思います。

飯田)憲法が変われば、すぐに国が守れるようになるかと言えば、そんなことはない。そこからいろいろなものを整備していかなければなりませんからね。

須田)そうですね。

飯田)そう考えると、本当に時間はあるようでないですよね。

須田)まったくないですね。

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