『オウンゴール』した形になるロシア  フィンランドのNATO加盟申請への伏線はウクライナ侵攻以前にあり

慶應義塾大学総合政策学部准教授の鶴岡路人が5月12日(木)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。フィンランドのNATO(北大西洋条約機構)加盟の可能性について言及し、去年12月、ロシアが出した「NATO不拡大の条約案」が転換点だったと解説した。

2021年12月21日、ロシア国防省幹部の会合で話すプーチン大統領(タス=共同) 写真提供:共同通信社

この日の同番組では、フィンランドのマリン首相の来日に伴い、日本でも関心高まるロシアと北欧諸国の関係性について言及した。番組パーソナリティの飯田浩司アナウンサーが、フィンランドのNATO(北大西洋条約機構)への加盟の可能性について質問すると、鶴岡は「すでに秒読み状態」だと明言。そして、その引き金となったのは、最終的には2月24日のロシアによるウクライナ侵略だが、それよりも大きな転換点は、実は2021年12月にロシアが出した「NATO不拡大の条約案」が転換点だったと指摘。

慶應義塾大学総合政策学部 鶴岡路人 准教授

NATOが設立されてから73年間、それまで加盟をせずにきたフィンランドが、ロシアが出した「NATO不拡大の条約案」により、行動を制限される恐れから、加盟へ動いたのではと推測。鶴岡は結果的にロシアが「オウンゴールをした」形になるのではと分析した。

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