サイバーエージェント「初任給42万円」が示す深刻な「IT業界の人材不足」

地政学・戦略学者の奥山真司が7月26日、ニッポン放送「新行市佳のOK! Cozy up!」に出演。42万円というサイバーエージェントの2023年春の新卒入社の初任給について解説した。

サイバーエージェントのロゴ=写真提供:時事通信

サイバーエージェント 〜2023年新卒の初任給42万円

新行)サイバーエージェントの初任給の記事が気になったということですが。

奥山)来年(2023年)春の新卒入社の初任給が42万円になるそうです。現在の大卒の平均初任給は、大体22万円です。22万円という金額は、30年前とあまり変わっていない印象なのですが、その倍ですか?

新行)そういうことになりますね。

深刻なIT業界の人材不足 〜来年の初任給は50万円という情報も

奥山)驚きましたね。その上、「クリエイター職の初任給を一律で8万円引き上げる」とも言っているということです。IT人材の需要が上がっていることを改めて感じます。IT人材の不足は深刻で、今回は初任給が42万円ですけれど、来年(2023年)は50万円くらいになるのではないかという話もあります。

新行)そこまで上がりますか。

奥山)日本はDXが遅れているというところから、人材の需要があります。上げられるところから上げていただかないと、日本はいつまでも成長しないので、「これで経済を回していきましょうよ」とすごくポジティブに捉えています。

新行)能力のあるところにはしっかりお金を払うということですね。

奥山)そうですね。私自身が氷河期世代のど真ん中なのです。93〜96年の新卒くらいが氷河期世代と言われていて、いまの40〜50代ですね。給料が上がらなかったために、我々世代は消費したいのにお金を持っていなかった。いま若い人の給料が上げられるのであれば、ぜひ上げていただきたいですし、羨ましいです。

社会の安定のためにも、正規で雇用できるような社会にならなくてはいけない

奥山)(安倍元総理銃撃事件の)山上徹也容疑者の境遇を見ていると、ずっと非正規でまともな雇用を得られなかったというところもあります。社会の安定のためにも給料を上げて、正規で雇用できるような社会にならなくてはいけないということを改めて感じます。

新行)給料が上がっていかないと、ITの貴重な人材が外に出ていってしまうことも考えられますよね。

奥山)考えられるのですが、私が聞いている限りでは、日本人は内向きなので、あまり外に出ていかないようです。逆に言えば、国内に高度なスキルを持った人がまだいてくれているのです。そういう点では、IT関係の成長の可能性はまだ残っているのだと思います。

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