唯一の「壊す」人、河野太郎氏への期待 「丸く収める」人を並べた岸田改造内閣

ジャーナリストの鈴木哲夫が8月11日、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。第2次岸田改造内閣について解説した。

記者会見する河野太郎デジタル相。省庁のテレワーク推進を強調した =2022年8月12日午前、デジタル庁 写真提供:産経新聞社

岸田文雄総理大臣)今回の内閣改造では、骨格を維持しながら有事に対応する制作断行内閣として山積する課題に対し、経験と実力を兼ね備えた閣僚を起用することといたしました。

8月10日、第2次岸田改造内閣が発足した。19人いる閣僚のうち、9人が初入閣、5人が再入閣、14人が交代している。

飯田)再入閣を果たしました、浜田防衛大臣と高市経済安全保障担当大臣の声です。

浜田靖一防衛大臣)これから秋に向けて、大変いろいろな山が来ると思うので、それをしっかりこなせるようにという話がございました。抱負は指示が出たことをしっかりと全うすることが役目だと思っていますので、すごく重い任務を得たなというふうに思っています。

高市早苗経済安全保障担当大臣)科学技術政策、知的財産戦略について、しっかりやるようにという総理からのご指示がございました。特に経済安全保障。いまから法律に魂を入れていく非常に重要な時期ですので、精いっぱい働かせていただきます。

飯田)ということで、この内閣についてさまざま言われております。総理は「政策断行内閣だ」というふうに言っておりますが、一方でこの旧統一教会の問題が直前横たわっていて、ここについてはもう早くも「関係があったじゃないか」みたいな、新しい閣僚についても出てきています。

鈴木)いまごろ出てくるのですかね。だって、「いま調べたらわかりました」という話ではありませんよね。だから、少なくともこの旧統一教会との問題については、自民党としては、やはり与党ですから、本当は与党のプライド矜持という意味から、党としてしっかり調査するということは必要なのだけど、もうそれはやらないで、とにかく濃淡あるし、これは各個人でと。言葉が悪いけれど、時間が経てばある程度おさまってくるだろうから、そこまで何とか。1回顔を出したとか、そういう人はまあ軽い感じで様子見ながらのような、そういうものがもう見え見えですよね。これでいいのかという話がまず1つ。

それから今度のやっぱり改造というのは、やはり、実はもう、もともと代わるべき人はいたわけですよね。例えば、岸防衛大臣もすごく体調のことなども言われていた。それから、すでに引退をして民間人になったままの人もいた。実はもう何人かは代わって当然だったので、それを代えたというのを人数に入れるのもおかしな話。それからすごく経験者が多い。これは一見安定していて、こう「断行する」というイメージはあるけど、実はいまやらなければいけないのは、ワクチン、コロナにしても経済対策にしても、とにかくいままでのやり方を変える「改革」に近いことをやはりやってもらわなければければ困るわけです。安全保障もそうですよね。でもそうではなく、割と経験豊富で「うまく収める」ような人が並んでいるなという。だから「改革」ではなく「丸く収める」。

飯田)平時だったら、それで安定するということかもしれませんが。

鈴木)でも有事はそれではだめであるし、岸田さん自ら有事だと言っているのですよ。

飯田)そうですね。

鈴木)だから、その部分はギャップを感じる。そのなかでいろいろな評価があるのでしょうけど、私はこれからの課題としてまず1つは統一協会との関係ですね。これはもう週刊誌などもいまは相当、実はいろいろなものを取材していて閣僚のなかでもこれがどんどん出てくる可能性がある。そうなったときに岸田さんはどういう対応をするのですか。出てきたら、今度はみんな解任するのですか。この辺りの問題が1つある。

それともう1つ、私はある意味では期待の波乱要素という意味では、河野太郎さんなのですね。「丸く収める」ような人を並べたなかで、唯一河野太郎氏は、言葉は悪いけれど、「壊す」。

飯田)そうですよね。10日も各閣僚は深夜に及ぶ会見をやっていましたけど、河野さんは「いや、俺はやらないんだ」なんて言って。

鈴木)そうなのですよ。そのスタイルもそうだし、それから何と言ってもワクチン担当相のとき、がんがん切り込んでいったでしょう。彼は今度デジタルでしょう。これよく彼が言っているのは「デジタルというのはただ、その手法や方法を変えるだけじゃないんです。それによって、その政策が変わってくるんだ」と。政策の大改革。例えば彼がよく言っているのは、子どもの健康診断のデータを見る。あるいは体重が減ってきている。「あれ」となったら、そのデジタルデータですぐ親の収入が見られる。親の収入が減っている。「ああ。これは食べさせてもらってないのではないか。家庭で何か起きているのではないか」そこですっと調査に入るみたいな。いままでの厚労省とか文科省の政策をぶち壊すわけですよ。だから「これがデジタルだ」と彼は言っているので。そんなことをやりだすと。主張しますと。たぶん霞が関としっかり組んでやっていこうという岸田さんとは相反しますよね。

飯田)そうですね。

鈴木)この辺りは、波乱要素といいますか。どちらにしても、とにかくこの内閣が本当にやはり、いま変えなければいけない政策が山ほどあるのに、そこを本当に取り組めるのかという。そこは、やはり私たちは厳しく見ていかなければいけないと思います。

飯田)その「霞が関とうまくやっていく」と言えば聞こえはいいけど、結局、各省庁が各省庁の言い分のままにやるというバラバラだと、これはだめだよねと30年前から言われたことですね。

鈴木)また政治主導にしてほしいのだけど、また昔に戻ってしまうのかという。そんな気もしますね。

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