ウクライナと国際社会にある停戦に対する「温度差」 〜ロシアの侵略から半年

筑波大学教授でヨーロッパの国際政治が専門の東野篤子氏が8月22日(月)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に出演。ロシアによる侵略から半年となるウクライナ情勢と、停戦の行方についてコメントした。

握手するウクライナのゼレンスキー大統領(中央)と国連のグテレス事務総長(右)、トルコのエルドアン大統領=2022年8月18日、ウクライナ西部リビウ(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

東野氏は「ロシアの侵略から半年となる8月24日は、ウクライナにとっては旧ソ連からの独立記念日にあたる。本来ならお祭りやパレードもあるが、今年は、ウクライナ北東部の都市ハルキウが終日外出禁止になるなどいつも通りではない。ロシアはこの節目を重視している可能性があり、攻撃が強まる可能性もある」と指摘した。

そして、東野氏は長期化する戦争について、「ウクライナと国際社会には停戦に対する温度差がある」と指摘。3月の停戦交渉の際にブチャでの虐殺が起こったことを例に、「国際社会には早く停戦した方がいいという声もあるが、ウクライナとしては、いま停戦しても、人が殺害されない保証はない。ロシアが止まるかもわからない。ウクライナの7〜8割の人たちが、領土的な妥協をするべきではないと考えている」と語った。

また、「戦いを止めた瞬間に、もっとひどい殺戮があるかもしれないし、暫定的に支配されている地域ではウクライナ語が使えない、ウクライナの教育が否定される、ウクライナの通貨がロシア通貨に代わるなど、「ロシア化」される将来が想像できる。日本ではゼレンスキー大統領が無理矢理国民に戦闘を押し付けているような印象も語られるが、実態としては逆で、ゼレンスキー氏が弱腰にならないように厳しく見ているとの見方もある。とても今の段階で停戦は受け入れられないというのがウクライナの人たちの思いではないか」と語った。

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