プーチン大統領と習近平国家主席が出席する上海協力機構で「大番狂わせ」が起きる可能性も

筑波大学教授の東野篤子が8月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。中国・習近平国家主席が出席し、ロシアのプーチン大統領と会談する方向で準備が進められている上海協力機構について解説した。

北京で、記念撮影に応じる中国の習近平国家主席(右)とロシアのプーチン大統領(中国・北京) 撮影日:2022年02月04日 AFP=時事 写真提供:時事通信

中国とロシアの首脳会談、9月中旬の開催を検討か

中国の習近平国家主席が、9月中旬に中央アジアのウズベキスタンで開催される上海協力機構に出席し、ロシアのプーチン大統領らと会談する方向で準備が進められていることがわかった。アメリカの「ウォールストリート・ジャーナル」が計画を知る関係者の話として伝えた。

飯田)9月15〜16日にウズベキスタンで開催される上海協力機構の首脳会議。ここで習近平氏とプーチン氏の対面での会談が行われる可能性があるということです。習近平さんはコロナ禍のなかで国外に出てこなかった人ですよね。

ウクライナ戦争が長引くにしたがい、ロシアとの関係を慎重に見る中国

東野)中国の国内対策が第一であるということと、習近平国家主席は、ロシアとウクライナの戦争が長引くにしたがって、ロシアとの関係も若干、慎重に見ているのではないでしょうか。

飯田)ロシアとの関係を。

東野)北京オリンピック前に中露首脳会談がありましたが、そこでは「制限なくロシアを助けていく」というようなことを言ったのです。しかし、それで一気に国際社会の警戒度が高まってしまった。

国際社会の警戒度が高まり、トーンを下げてロシアとの関係を静観する中国

東野)中国がロシアをどのように助けるかによっては、「戦争の行方を左右してしまうくらいの大きな影響が出かねない」ということです。ヨーロッパを中心に、ロシアだけでなく中国もしっかり監視しなければならないとして、このような動きがあったわけです。

飯田)中国の出方によっては。

東野)ですので、中国はあまり表立ったこともできない。何らかの形で制裁逃れを支えることはあるでしょうけれど、外に出て派手にロシアとの関係をアピールするということではなく、少しトーンを下げて静観するという感じでした。

中露が互いにリーダーシップを取る上海協力機構 〜中国がロシアに対しての支援を表明するのかどうか

飯田)それがこうやって動き出すということは、中国としても1つ舵を切るのかどうかということですか?

東野)ただ、上海協力機構を中国は「自分のアイテム」だと、自分たちの外交の目玉だと思っているわけです。

飯田)中国は。

東野)しかし、ロシアは必ずしもそうは思っておらず、「上海」という名前は付いているけれども、ロシアが強い影響力を持っていると思っているのです。この2ヵ国がリーダーシップを取る場であることは間違いありません。その場で中国が出ていくのは当然のことなのですけれども、ロシアに対する一段高い支援が本当に表明されるのかどうか。もう少し慎重なラインに収まるのではないかと思います。

飯田)慎重なラインに。

東野)おそらく、いろいろなかく乱要因があると思います。上海協力機構には中央アジアの国も入っていますが、いままではロシアに従順だったカザフスタンのような国々が最近、ロシアから離れるような動きをしています。

飯田)カザフスタンのような国が。

東野)「こういうことは認めませんよ」というようなことを、あからさまに言ってしまうような動きが見えてきています。ですので、必ずしも波乱なく、「シャンシャン」には収まらないような部分もあります。

大番狂わせのようなこともある可能性が

飯田)ここで議論されていることが、どこまでオープンになるかは微妙ですけれど、かなり激しい駆け引きになることが予想されますね。

東野)もしかすると、大番狂わせのようなことがあるかも知れないですし、ロシアとしては、そのような部分はできるだけ隠したいと思うでしょう。中国がそれをどのように見て支えていくのか、注目ですね。

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