振り込め詐欺の電話拠点がタイにあった理由

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月1日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。タイで拠点が摘発された振り込め詐欺事件について解説した。

タイ中部パタヤの振り込め詐欺グループの拠点で、調べを進める当局者(中央)と逮捕された容疑者ら=2019年3月30日(共同) 写真提供:共同通信社

タイのパタヤの住宅からかけられていた振り込め詐欺の電話

タイのリゾート地、パタヤ郊外の住宅が振り込め詐欺の拠点として摘発され、日本に電話をかけ金をだまし取っていた日本人の男15人が逮捕された。男たちはかけ子と言われる電話をかける役で、この住宅を拠点に少なくとも500人から8,900万円をだまし取っていたことが分かった。

飯田)逮捕された15人の内12人が九州、沖縄の出身。観光ビザで入国したものの、タイで仕事をしていて収入を得た疑いがあるということで、その辺が入管に引っかかるということなのですが、それ以上にタイから電話をかけていたのですね。

須田)ええ。やはりこの種の特殊詐欺で、どうしても必要なポイントが3つあるのですよ。1つは飛ばしの携帯電話、2つ目が他人名義の、或いは架空名義の銀行預金口座、そして3つ目がこういった拠点なのですね。道端でやるわけにはいきませんから、アジトが必ず必要です。ただ、飛ばしの携帯電話についても近年ではものすごく制限が厳しくなっていて、犯罪性が疑われる場合はすぐ回線を切るような対応になっています。銀行口座についても罰則規定を強化したり、銀行のATMに不審な人が来ると声をかけることによって、銀行預金口座についても難しくなっています。そしてアジトについても最初は泳がせておいて、アジトがどこなのか突き止めることが行われていますので、アジトを日本国内に置くことも難しい状況になって来た。そこで、3つ目の必要条件を海外に移設しているのではないかということは、かなり前から言われていました。タイやフィリピンなどではないかと言われていましたね。

飯田)しかし海外から電話がかかって来ると、変な番号と言うか、バレないのですか?

須田)お年寄りの場合は、番号表示になっていない固定電話が使われているケースがありますからね。


中国へ向けた詐欺の日本国内でのアジトが摘発

飯田)タイでのアジト摘発は初めてということではありますけれども、これは氷山の一角に過ぎないということですか?

須田)そうですね。ほとんど日本国内では難しい状況になって来て、SIMフリーの携帯電話も使われるようになっていますので、海外の方がむしろ動きやすいということになって来ているのではないかと思います。

飯田)一方で逆のパターンで、山梨甲府で中国に向けた特殊詐欺のアジトを摘発したというニュースも入っています。台湾の男女9人がいて、日本から中国に向けてかけていたのだということです。こういう手口もあるのですね。

須田)外国人観光客を受け入れようということで、ノービザを含めて入国が非常に緩やかになっているなか、こういう犯罪者が紛れ込んで来ることはかねてから言われていたではないですか。犯罪をするために日本に来て、そのまま出て行ってしまえば、なかなか日本の警察もその犯罪行為を認知できない。実際の行為は中国で行われているわけですから。

飯田)今回は摘発ができたという話ですが、これは台湾の警察から情報提供があったということです。台湾との間にそういうつながりがあるからできることなのですかね。

須田)そうですね。アジアエリアの警察の協力関係、情報共有関係は必要ではないかと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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