仮想通貨に資金洗浄やテロ資金供与を阻止する規制 G20で合意か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月5日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。日本でも話題になった仮想通貨。6月開催のG20財務相・中央銀行総裁会議で規制が入る見通しが明らかになったニュースについて解説した。


仮想通貨規制

日本・アメリカ、ヨーロッパと新興国の20ヵ国と地域、G20が6月福岡で開く財務相・中央銀行総裁会議で仮想通貨、暗号資産によるマネーロンダリング=資金洗浄や、テロ資金供与を阻止するため新規制で合意する見通しになったことが判明した。取引の際の本人確認の厳格化などで足並みを揃え、資産の流れを透明にすることが軸となる。

飯田)未だに仮想通貨がどんなものなのか分からない、という方も多いと思います。まず私たちが普段使っている千円札や百円玉などの通貨、いわゆる法定通貨は中央銀行、日本で言うと日本銀行、国によっては国そのものが発行管理している。日本の場合も硬貨は国が発行する形になっていると思います。またコンビニなどで決済が広がっている電子マネー、これは企業が発行管理をしているものです。しかし、ほとんどの仮想通貨には発行者も管理者も存在しません。そして仮想通貨の強みの1つに、海外送金の安さと速さがあります。法定通貨、普通のお金だと手数料や時間もかかるものなのですが、仮想通貨は海外に送金した金額が即座に相手に届く。取引所によっては送金手数料を無料にしているところもあります。


仮想通貨の問題

飯田)取引の匿名性が高いから、汚いことをやって稼いだお金をきれいなお金にすることが比較的、容易にできると言われています。

宮家)仮想通貨の問題は、2つポイントがあります。1つは仮想通貨は決済の際、お金を払う代わりに使うということです。電子マネーはだいたい1ポイント1円と固定されているでしょう?それは企業が責任を持って担保しているわけです。けれども、いわゆる何とかコイン、仮想通貨は単に代金や支払いの代わりになるだけではなくて、それ自体が財産にもなり得るわけです。投機の対象としても存在しています。

飯田)この間もビットコインがかなり値上がりしていました。

宮家)ということは、これは単なる決済手段ではなくて、財産の側面があるということです。決済手段としての仮想通貨をどのように規制するかに関して、僕は詳しくは知らないけれども、これだけ広まってしまうとなかなか難しいでしょう。
けれども仮想通貨を財産としてとらえるのであるならば、それは有価証券であると考えるようです。


アメリカでは仮想通貨を有価証券と考える動き

宮家)いまの仮想通貨は、私的な企業が発行する何らかの金銭的な価値を持つものであって、誰が規制しているものでもない。だけどそれではおかしい。一方で有価証券は関連の法律がたくさんあって、条件を課しています。いま、仮想通貨は有価証券にはなっていない。該当していないので、野放しだから不正がある、マネーロンダリングがある。犯罪、不正行為につながることもあるでしょう。投機にもなるかもしれない。そういうことから考えると、規制についてやるべきことをやるときが来た。世界的にそういう方向になっているのだと思います。日本はまだかもしれないけれど、どうやらアメリカは証券取引委員会や裁判所が仮想通貨を有価証券として考えているようです。この流れだと、いずれ何とかコインと言われるものが世界的に規制されて行く可能性があると思います。

飯田)株や債券と同じように、取引する際にはちゃんとしたところでやらなければいけない。それが認可の形になるかどうかはわかりませんけれど。

宮家)認可というか、出すのは自由かもしれませんが、ちゃんとした条件を課すことになるでしょう。いま仮想通貨を発行しているところは、相応の出資があって、それで発行していると言うのだけれど、「本当かよ?」と思います。だって見えないからね。

飯田)担保となるものが何もない。

宮家)あれは怖くて私は手が出せなかった。でも大儲けした人もいるらしい。ということは、大損した人もいるということです。

飯田)6月のG20財務相・中央銀行総裁会議でこの議論が行われるということです。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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