スリランカのテロ〜背後にはISの存在か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月22日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。8ヵ所で爆発があったスリランカのテロについて解説した。

爆発で天井が崩れたスリランカ・コロンボ近郊の教会(スリランカ)=2019年4月21日 写真提供:時事通信

スリランカ8ヵ所で爆発、207人死亡、テロとの見方

インド洋の島国、スリランカ各地で4月21日朝、教会やホテルなど合計8ヵ所で爆発があり、207人が死亡した。このうち少なくとも35人は外国人で、日本人も死亡した可能性がある。

飯田)この日はキリストの復活を祝う復活祭イースターに当たっていて、スリランカでは少数派のキリスト教徒、それから観光で訪れた外国人を狙ったテロとの見方も浮上しております。いまのところ犯行声明は出ていないということです。

須田)テロとの見方というよりも、テロでしょうね。最新の情報が入って来て、イスラム教徒のテロではないかという見方をスリランカ当局は強めているとのことです。宗教の分布を見てみますと、スリランカに置いては仏教徒が圧倒的に多くて70.1%、ヒンドゥー教徒が12.6%、イスラム教徒が9.7%、キリスト教徒7.6%です。そうすると10%に満たないイスラム教徒がテロに走ったということならば、一体何の狙いでやったのか。
この宗教対立は、かつて中東エリア限定のようなところがあったのですが、全世界的に及び始めている。しかもキリスト教徒のなかでも、ロシアなどでは対立が深まっているという状況があります。ただ単純に「イスラムVSキリスト教徒」というものではないのです。

飯田)今回、日本人も巻き込まれたのではないかという報道もされています。ここは観光地ですものね。

須田)シティホテルがいくつもそのテロの対象になったということですから、日本人、或いは日本人観光客が巻き込まれた可能性が高いと思います。

飯田)10日ほど前に、スリランカの警察当局には海外の関係者から、イスラム教徒によるキリスト教徒を狙ったテロが起きるかもしれないという警告があったという話もあります。

須田)警戒を強めて捜査を行っている最中だったものですからね。

ISILの旗を担いだ戦闘員(ISIL – Wikipediaより)

テロの背後に存在する組織はISILなのか

飯田)今回、断続的に8ヵ所の爆発が起こりましたけれども、最後の8ヵ所目は、当局が踏み込んだところで爆発が起きた。つまり、目星はある程度ついていた可能性が高いということですか?

須田)ええ。しかし間に合わなかった、未然に防げなかったということでしょう。普通は爆弾テロをやっても207人という、これだけの人数が亡くなることはあまりありません。背景には、人数や資金力を含めて、相当な組織が存在するはずです。どのような組織的な背景があるのか、これはスリランカ国内だけなのか、それともスリランカ以外の海外にも及んでいるような組織が関与しているのか。そうなると、これはスリランカ一国だけの話では済まなくなって来るのではないかと思いますけれどね。

飯田)自称イスラム国ISILと呼ばれる組織の構成員が、数十人単位でスリランカにもいるのではないかということは、前々から専門家などは指摘しているようですけれども。そういった線も考えられますか?

須田)考えられるでしょうね。イラク、シリアを追われたISが活動の場を他にも求めてということもあるでしょうし、その一方で資金力も組織力もありますからね。


日本も他人事ではない

飯田)同時多発であれだけのものを調達して、となるとそうですよね。アジアまで伝播して来たと考えると、今年はラグビーワールドカップ、来年はオリンピック、パラリンピックを控えている日本にとっても他人事とは言えないですよね。

須田)そうですね。アジアとインドネシアにはイスラム教徒の数は多いですからね。加えてISの場合はイスラム教徒以外のテロ志願者、活動家志願者をリクルートして来た経緯があって、そのノウハウがありますから。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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