韓国・文在寅大統領「脱日本」〜現実を伴わない政治パフォーマンス

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月11日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。韓国の文在寅大統領が日本への依存度が高い素材・部品部門の国産化を進め「脱日本」を強調したニュースについて解説した。

2017年7月7日(文在寅-Wikipediaより)

韓国の文在寅大統領、脱日本を強調

日本が半導体やディスプレイの製造過程で使われる3品目の韓国向け輸出管理の見直しを7月4日に始めてから、10月11日で100日となる。韓国の文在寅大統領は10日、サムスングループのディスプレイ工場を見学した。文大統領は日本への依存度が高い部品、部門の国産化に向けた支援を強化すると述べ、脱日本をすすめる姿勢を改めて強調している。

飯田)韓国政府が世界貿易機関(WTO)への提訴を開始したことを受けて、経産省は11日にスイスのジュネーブにあるWTO本部で、韓国側との2国間協議を行うと発表しています。

宮家)この韓国の動きを見ていると、「頑張ってください」としか言えません。いままでできなかったことに、急にお金を少しかけるだけで、それができるのか。これは経済的な動きではなくて、政治的な動き、それも外交的と言うよりは内政的な動きだと思います。日本では9日に吉野彰先生がノーベル化学賞を受賞しているのですよ。日本人で26人目でしたよね。

飯田)米国籍の方も入れると27人ですが。

宮家)これが日本のすごいところなのです。目立たないけれども、地道に基礎技術や基礎素材をきちんと作って来て、こうして花が開いているのですから。付け焼刃で少し大統領が演説して、セレモニーをやったらポンと新しいものが生まれるわけではないのですよ。そして、見えないコストもかかるでしょう。ナショナリスティックに、民主的にやるのはいいけれども、経済効果という観点から言えば、全体のコストは安くならないと思うのです。いま韓国はこういうことしかできない状況に追い込まれているのでしょうね。

軍事協定破棄に賛否 24日、ソウル中心部で開かれた文在寅政権を糾弾する保守系最大野党「自由韓国党」の集会(共同)=2019年8月24日 写真提供:共同通信社

政治パフォーマンスでしかない

飯田)その付け焼刃も通用しなくなって、支持率もどんどん下がっている。

宮家)産業界では次、またその次の世代の技術的仕込みが始まっているはずです。この時点で日本に依存せざるを得ないようなものに巨額のコストをかけて開発するよりは、もっと次世代技術のことをやる方が、はるかに効果的だと思うのですけれども。そうではない、経済的に説明できないことをやるということは、やはり政治パフォーマンスなのだろうな、と思ってしまうわけです。

飯田)これが、一事が万事のような感じになって。

宮家)すべてがダメということではないですけれどね。いい意味で分業するということが現代の経済的常識なのだから、あまり無駄なものにエネルギーやコストを使うよりは、もっと中長期的な戦略を持った上で開発なり、重点的な投資をすべきだと思いますよ、韓国は。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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