中国による多数の懸案、日本は明確に主張すべき〜安倍・李両首相会談

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(11月4日放送)に産経新聞論説委員・フジサンケイビジネスアイ編集長の山本秀也が出演。安倍晋三首相と中国の李克強(リー・クォーチャン)首相の会談について解説した。

習主席の来春訪日へ協力  会談する中国の李克強首相(右)と安倍首相=2019年11月4日、バンコク郊外(代表撮影・共同) 写真提供:共同通信社

会談では北朝鮮の弾道ミサイルについても言及

安倍総理大臣は、タイのバンコクで中国の李克強首相と会談した。来年2020年春に予定される習近平国家主席の国賓来日の実現や北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受けた国連制裁決議の実行を求めたと見られる。

森田耕次解説委員)タイを訪問中の安倍総理、4日午前中に韓国の文在寅大統領と接触しましたが、午後には中国の李克強首相と会談しました。この2人の会談は去年の10月下旬に北京で開催して以来、およそ1年ぶり。このなかで安倍総理は、来年春に予定されている習近平国家主席の国賓としての日本訪問を有意義なものにするため協力していくことを確認しました。また、会談では北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射を受け、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を履行する方針でも一致。さらに、去年2018年10月に習近平国家主席と合意した「日中新時代」の構築に向けて関係改善の方向性を維持する方針も申し合わせたほか、来月下旬に調整している北京での日中韓3ヵ国首脳会談についても協議しました。

山本)こちらの方はかなり準備をして臨んだ会談でしたよね。特に北朝鮮の弾道ミサイル発射が相次いでいるなかで、国連制裁決議を実行していくことを確認しました。言葉で合意しただけでなく、これまでの流れを見ていると、北朝鮮の裏口を開けてやったのは中国ですから、妙な言い訳をしないで満額で履行して欲しいですね。

森田)ミサイルの財源は当然中国辺りから流れていると。

山本)国境を接していますので、国境貿易の大半は中国が相手になるわけです。お金の流れ方には民生用だとか言い訳をするわけですが、そこが地域の安全保障にどれだけの影響を及ぼしているかというところをきちんと彼らに認識して、実行してもらわなければいけません。国連安保理の常任理事国なのですからね。大国だと言うのであれば、地域と世界に対してちゃんと責任を持ってくれということを言わなければいけません。

森田)この間もミサイルが発射されたばかりで。

山本)しかも、あれを日本のEEZ(排他的経済水域)に予告なしに落としていますからね。

日中間の懸案は、はっきりと主張していくべき

森田)それから、安倍総理は4日の会談では中国の船が沖縄の尖閣諸島の日本領海に侵入していること、中国当局による北大教授ら日本人の拘束、香港情勢について中国側の適切な対応を求めたということです。

山本)これはもっとはっきり言って貰わないといけません。彼らはそれを適切だと思ってやっているわけです。

森田)「彼らが」適切だと思っていると。

山本)こちらの適切とは内容が違うのですから、それがわかるように明確に。

森田)適切な対応と言っても、「適切な対応をしていますよ」と言うだけですね。

山本)北海道大学教授の身柄拘束の問題だって、あれは一般の日本の大学の研究者たちは戦々恐々ですからね。過去に中国側との共同研究で貰った資料が実は非公開のものだと後から言われて、向こうに行ったときにスパイ容疑ですよね、と言われたら大変です。

森田)そういうことを言われてしまう可能性があるのですか。

山本)可能性はあります。共同研究で貰った資料を鞄に入れて帰ろうとして、出掛けに捕まったりすると、持っていますよね、ということになってしまいます。

森田)それで拘束されたらたまったものではないですね。

山本)しかも、中国を出発する帰り掛けに捕まるケースが多いようです。

森田)中国に滞在して、そろそろ帰ろうとしたころに拘束されてしまうのですか。

山本)空港で身柄を拘束されるケースがよくあるようです。

森田)ちょっと気が抜けたところを捕まえられてしまうのですね。

山本)こういうことをするな、ということを繰り返し言わなければいけないのです。香港にしてもそうです。

ザ・フォーカス
FM93AM1242ニッポン放送 月-木 18:00-20:20

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