パリ協定〜CO2削減のために原発は必要か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月6日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。アメリカがパリ協定からの離脱を国連に通告したニュースについて解説した。

米ケンタッキー州の選挙集会で演説するトランプ大統領=2019年11月4日(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

アメリカが「パリ協定」からの離脱を国連に正式に通告

アメリカのトランプ政権は4日、地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定からの離脱を国連に正式に通告した。離脱が完了するのは1年後の2020年11月になる。

飯田)来年(2020年)の11月というと、ちょうど大統領選の最中となるわけですが、もともとトランプさんが公約として掲げていたことではあります。

佐々木)そもそも温暖化と排出ガスは関係があるのかよくわからないのが1つと、トランプさんとしては国内の炭鉱やエネルギー産業からの票を取りたいという目論見があって、こういう結論になったのだと思います。いろいろな意見があってよくわからないのですが、アメリカはシェールガスに突き進んでいて原油輸入国ではなくなっており、シェールガスは原油よりもCO2の排出量が少ないので、結果的には排出ガス量は減るのではないでしょうか。アメリカの話に怒っていても仕方ないので、日本がどうするかを考えるべきです。日本はCO2削減と言いながらも、原発全廃の方向にしてしまった結果、石油への依存が高まって、火力発電所の稼働が増えています。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

日本のエネルギー確保手段をどうするのか

飯田)この電気需要を満たすには、火力発電をするしかありませんね。

佐々木)そうすると排出量がどんどん増えてしまいます。一方で、再生可能エネルギーに頼るのは大事なことなのですが、あれはベース電源にはなり得ないと言われているわけです。風が吹かなければ風力は止まるし、太陽光パネルも水害が起これば倒れてしまって、大変な公害を引き起こしています。しかも曇ったら当然、発電はできません。そうすると、ベースの供給源として原発や火力などの安定した電源は必要になる。この状況のなかで原発全廃を選ぶのか、それとも地球温暖化対策として、ある程度の原発を選ぶのかというのは難しい問題です。アメリカの環境保護運動家でも、もともと「原発全廃」と言っていたのが、途中から「地球温暖化阻止のために原発は必要」と考えを変えている人もいるのです。これは日本では都合が悪いので、あまり語られていませんが。

飯田)それこそ議論して、最後には政治的な決断も必要だと思います。セクシーかどうかみたいな話になってしまっていますが。

佐々木)CO2排出量と温暖化に関係があるのかどうかは、完全には解明されていません。しかし、もし関係があるとしたら、実際に温暖化で日本にも今回のような台風がたくさんやって来て、大勢の人が亡くなって大変なことになりました。温暖化は人間の生命に悪影響があるので、どちらを取るかを考えなければいけません。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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