韓国のGSOMIA破棄の停止は一時的〜それでも日本側の立場は何も変わらない

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月27日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。河野防衛大臣が韓国のGSOMIA破棄の停止は一時的であると発言したニュースについて解説した。

日米韓防衛相会談を前に手をつなぐ(左から)韓国の鄭景斗国防相、マーク・エスパー米国防長官、河野太郎防衛相=2019年11月17日、タイ・バンコク[代表撮影] 写真提供:時事通信

河野防衛大臣、韓国のGSOMIA破棄の停止は一時的と認識

河野防衛大臣は26日の記者会見で、韓国政府が発表した日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄の停止について、あくまで一時的なものであるとの認識を示した。また「韓国の外交・国防当局はGSOMIAの重要性を十分に理解している」と、韓国側に賢明な対応を求めて行く考えを示している。

飯田)先週の22日、失効期限ぎりぎりで破棄の停止を言って来ました。

高橋)夕方の5時ぐらいに破棄の停止という速報が流れました。破棄の停止という話が出ているときに、日本と韓国の両方のニュースを見ていたのですが、韓国の方はあまり報道していませんでした。これは先に報道した方が、都合のいいニュースになるのですよ。韓国側はあまり言いたくないですからね。報道の差を見れば、どちらが優位なのかが客観的にわかります。

飯田)韓国政府は、自分たちが譲歩を引き出したというような言い方をしています。「高官級の協議を再開させることを勝ち取った」とか、「貿易の規制の見直しをやめればGSOMIAを続けてやる」と、相変わらずの論調です。

24日、ジュネーブでWTO一般理事会に出席した日韓の代表団(ロイター=共同)=2019年7月24日 写真提供:共同通信社

韓国は世界貿易機関(WTO)への提訴手続き停止させたが

高橋)そう言わざるを得ないでしょう。GSOMIAの破棄を停止するというカードを1つ切っているし、日本の輸出管理の強化を訴えたWTOへの提訴をやめてしまったわけでしょう。やめたから、2国間の協議になるということなのです。

飯田)2国間では二進も三進も行かないから、国際機関に委ねるということでしたよね。

高橋)WTOの提訴をやめたら「2国間でやれ」という話です。日本からすると韓国が勝手に提訴したのですが、それをやめたから2国間に戻すというものです。協議するだけだから、答えや結論はありません。その結論について勝手に韓国が思い込んでいますが、それは関係ありません。日本はWTOで判断されても構わないという感じでしょう。

飯田)貿易に関する規制の見直しは、そもそも論として韓国の輸出管理の甘さが問題であるということです。

軍事協定破棄に賛否 24日、ソウル中心部で開かれた文在寅政権を糾弾する保守系最大野党「自由韓国党」の集会(共同)=2019年8月24日 写真提供:共同通信社

日本にとってGSOMIAと輸出管理の強化は無関係〜輸出先のリストを出せば強化は終わる

高橋)品目を出したときに、「国内消費はこれだけで、海外にはこれだけ再輸出しました」というシステムやデータを出せばすぐ終わるのですが、出していないのです。だから協議しても、リストが出せなければ変わりません。日本側はリストがあれば、輸出管理の見直しは終わるのです。韓国がこれをセットにしてしまったので、二進も三進も行かなくなってしまって、GSOMIAの話をしたらアメリカが怒ってしまったという話でしょう。これでまた韓国が「一時的なのでやめてやる」と言っても、外交的には「また同じ状況になるの?」というだけです。

飯田)条約の条文を見ると、曲がりなりにも延長が決まったので1年間の更新のため、実は来年(2020年)の11月23日までは効力があるのですよね。

高橋)勝手に降りるということになるのでしょうね。これをカードに使えると思っていることがおかしいです。もともと文在寅大統領が選挙公約で、GSOMIAは破棄すると言ってしまったのですよ。降りてしまったら、大変だと思います。

飯田)アメリカと中国の間で板挟みですものね。

高橋)最初は中国に行こうという話もあったそうですが、行けなかったということです。こんなことでGSOMIAを破棄したら西側諸国から追放を受けて、韓国から資本を引き揚げられてしまいます。IMFの危機があったでしょう。あれと同じになります。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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