与党税制改正大綱〜5G技術の遅れによる日本の危機

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月13日放送)に自由民主党・参議院議員の佐藤正久が出演。自民公明両党が2020年度の与党税制改正大綱を決定したニュースについて解説した。

【政治 与党税協記者会見】与党税協記者会見に臨む自民党の甘利明税制調査会長(右手前)と公明党の西田実仁税制調査会長(同奥)。令和2年度与党税制改正大綱が12日決定した=2019年12月12日午後、東京・永田町の衆院第二議員会館 写真提供:産経新聞社

2020年度の与党税制改正大綱が決定

自民、公明両党は12日、2020年度の与党税制改正大綱を決定した。ベンチャー企業への出資や次世代通信規格「5G」への投資を後押しするための企業向け減税が主な柱で、今回の改正によって国、地方合わせて年数十億円規模の減税となる見通しである。

飯田)メールもたくさんいただいております。“としこちゃん”、67歳、川口市の方。「このベンチャー投資、5Gに対する投資は、日本の技術発展につながって欲しいと思います。素晴らしい」という意見がある一方で、いすみ市の“笑顔でかんぬき”さんは、「5G補助金、今更ですか?」というご意見もいただいています。ここがポイントというように報じられていますが。

佐藤)そうですね。いすみ市の方のように、「今更」と思っている人も多いと思います。2〜3年遅いのではないかと。5Gはこれからの我々の生活、防衛も含めていろいろなものに影響が出る分野で、中国や韓国と比べて、日本は遅れていると言われています。特に中国はかなり進んでいます。これについては当然、いまからでもやらなくてはいけないことなのですが、気を付けないといけないのは、セキュリティとの関係です。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

米中デカップリング〜自前の技術が必要となる

佐藤)今年(2019年)、アメリカは中国との覇権争いという観点から、安全保障に関する分野については、ファーウェイやZTEという中国企業のものをアメリカ国内から締め出す動きをしました。それが同盟国であるイギリスや、日本にも広がっています。日本の企業がファーウェイの5Gの基盤を使ってしまった場合、アメリカから「安全保障の観点からまかりならない」という圧力が2020年以降、今年以上にかかって来ます。よく「米中デカップリング」と言いますけれども、そうなる可能性は否定できません。自前の技術、基盤を持っておかないと、牛耳られてしまう。中国はアメリカのGPSから離れるということです。中国は測位衛星をアメリカ以上に30数基も打ち上げて、「北斗」という自前の衛星測位を使い、独自に解析を行っています。アメリカに全部遮断されてしまったら、位置情報がなければ軍事もみんな終わりですから。

デジタル市場競争会議で、「GAFA」と呼ばれるグーグルなど米IT大手4社の担当者を前に発言する菅義偉官房長官(左手前から2人目)=2019年11月12日、首相官邸  写真提供:時事通信社

日本は自前での5Gの基盤技術の開発をするべき

佐藤)同じように5Gを含めて、基盤技術をある程度自分で持っておかないと、他の国に頼れば頼るほど、いざというときにアメリカを取るのか中国を取るのかとなってしまう。税制だけでなく、戦略を持って5G等を開発しなくては、将来大変なことになると思います。

飯田)しかし企業サイドは、ファーウェイのものは安いからと。

佐藤)安くて質がいいのですよね。しかし場合によっては、企業が安全保障関係、宇宙関係の仕事に携わっていて、「中国との取引をやっているのだったら、お前のところは排除」と言われたら、会社は倒産してしまいます。サプライチェーンが大変なのです。アメリカのサプライチェーンに入るのか、中国のサプライチェーンに入るのかという踏み絵を踏まされる可能性も0ではないので、5Gの基盤技術については気を付けた方がいいと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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