北朝鮮が選ぶ「クリスマスプレゼント」はICBM発射か〜日本も覚悟が必要

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(12月18日放送)に作家・ジャーナリストの河合雅司が出演。北朝鮮の瀬戸際外交について解説した。

北朝鮮の労働新聞が2017年3月19日掲載した、東倉里の「西海衛星発射場」で行われた高出力ロケットエンジンの地上燃焼実験の写真(コリアメディア提供・共同) 写真提供:共同通信社

面子を保ちたいトランプ大統領の足元を見る北朝鮮

アメリカ太平洋空軍のブラウン司令官は、北朝鮮が示唆するアメリカへの「クリスマスプレゼント」について「何らかの長距離弾道ミサイルと予想している」と述べ、警戒を強化する意向を表明した。ブラウン司令官は「過去数週間の北朝鮮のさまざまな発言や実験は、すべて何らかの活動があることを示している」と指摘している。

森田耕次解説委員)北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射中止などへの見返り措置を、年末までに示すようアメリカに要求しています。3日には北朝鮮外務省のリ・テソン米国担当次官が、「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは、アメリカの決心次第だ」という談話を発表していました。アメリカ太平洋空軍のブラウン司令官は、アメリカへの「クリスマスプレゼント」について、「長距離弾道ミサイルになると予想する」と述べ、近く北朝鮮による発射の可能性に言及しました。ただ、「すぐには何も起こらないかもしれない」とも述べており、ミサイル発射が実施されない可能性も示唆しています。同時に、「外交努力が失敗に終われば、準備しなければならない」と述べ、北朝鮮の対応に万全を期す考えを示しました。年末という期限を、勝手に北朝鮮がつくっているのですが。

河合)少しきな臭くなって来ましたね。トランプ大統領の足元を見た動きということでしょう。トランプさんは金正恩氏との人間関係によって、ICBMや核実験をさせないようにしていることを、いままで成果として言って来たわけです。ここでその面子を潰されるような形になると、アメリカも引くに引けない状況になって来てしまうということですね。

会談を前に握手する米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表(左)と韓国外務省の李度勲・朝鮮半島平和交渉本部長=2018年10月19日、ソウルの韓国外務省(共同) 写真提供:共同通信社

北朝鮮の誤算があると、軍事衝突の可能性もゼロではない

森田)アメリカのビーガン北朝鮮担当特別代表は、15日から韓国を訪問し、文在寅大統領らと会談しています。異例の記者会見まで開いて北朝鮮に対話を呼びかけたのですが、韓国滞在中に板門店での米朝接触に関して、北朝鮮側からは何の反応もなかったようですね。

河合)(ビーガン特別代表は)「交渉に期限はない」と述べているようですが、19日からビーガン特別代表は中国へ行くということで、中国を含めて北朝鮮の抑え込みをやって行くということになるのだと思います。ただ、いままで北朝鮮は、言ったことをほとんど実行して来ているのです。北朝鮮も、アメリカと戦争状態になることを望んでいるとは思いませんが、火遊びに過ぎる瀬戸際外交をして、北朝鮮の計算通りに行かないとなると、軍事衝突もなくはない。我々も覚悟しておかなければいけません。

森田)ビーガン特別代表は日本に17日から来ていて、18日午後に外務省の滝崎アジア大洋州局長、秋葉事務次官と会談したと思われますが、19日には中国へ渡り中国当局者と会談するということで、日本の対応も非常に難しいです。

河合)日本も他人事ではなく、例えば領海や国土そのものに、何らかの形で北朝鮮からのミサイルの破片などが落ちて来たら、一大事になります。そういったことが起こり得ることも含めて、日本政府にはきちんと対応してもらわなければいけません。

ザ・フォーカス
FM93AM1242ニッポン放送 月-木 18:00-20:20

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