米候補者指名争い〜バイデン氏とサンダース氏の“新型コロナ対策の違い”

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月18日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。アメリカ民主党候補者指名争いのニュースについて解説した。

ワシントンで行われた米大統領選に向けた民主党の候補者討論会で論戦を交わすバイデン前副大統領(左)とサンダース上院議員(アメリカ・ワシントン)=2020年3月15日 写真提供:時事通信

米民主党候補者指名争い〜新型コロナの影響でオハイオ州が予備選挙の実施延期

民主党の候補者指名争いで、3つの州で投票が開始されたが、オハイオ州は感染拡大の影響により投票の実施が見送られた。公衆衛生上の危機があるということで、知事の権限で投票の実施が延期された。

佐々木)民主党はバイデン氏かサンダース氏か。バイデン氏の方が若干優勢のようです。

飯田)世論調査では、そのような結果が出ています。

3日、米アイオワ州デモインの劇場で始まった民主党の党員集会(共同)=2020年2月3日 写真提供:共同通信社

サンダース氏「いまこそ国民皆保険を導入すべき」〜バイデン氏「病気で困っている人を救うのが先決」

佐々木)新型コロナウイルス対策もこの2人は違っていて、サンダース氏はとにかく国民皆保険がないのがいけない、だから国民皆保険を導入するべき時期だと訴えています。しかしバイデン氏は、医療保険は関係ない、国家の緊急事態なのだから、とりあえずいま病気で困っている人を救うのが先決であり、いまは皆保険なんて話をするべきではないと言っています。しかし現実的に国民皆保険がないせいで、コロナウイルスの重症者がたくさん出ても、誰も病院に行けなくなるという心配があります。

飯田)CTやMRIを使うことになったら、一体いくらかかるのかと。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

無保険者が2000万人以上いるアメリカ

佐々木)アメリカは3億人くらい人口がいて、オバマ大統領の前までは無保険人口、健康保険に入れていない人が4000万人以上いたのです。オバマ大統領がオバマケアによって、国民皆保険に近い制度を始め、2000万人台まで減った。それでも保険に入れていない人が2000万人以上いるわけです。その人たちが一斉にコロナウイルスにかかったら、大変です。日本は国民皆保険があって素晴らしいのですけれど、気軽に病院に行けてしまう。しかもCTやMRIがものすごく普及しています。

飯田)人口当たりの数がすごいですよね。

佐々木)一時「そんな無駄なことをやっているのは日本だけだ」と批判されていたのだけれど、コロナウイルス拡大のいまとなっては、それが功を奏しています。

飯田)CTやMRIでまず所見をとって、肺に影があれば…。

佐々木)初めてPCR検査に回す。

飯田)これは中国でも確立されたセオリーで、論文にもなっているみたいですね。

佐々木)そうなのです。しかし日本ではそれによって、病院に人が集中してしまう問題が起きる。だから重症者だけをPCR検査し、隔離して病院に入れなくてはいけないのだけれど、軽症者は自宅療養してくださいという方針なのです。しかし、全員病院に来てしまう可能性がある。そのバランスをどう取るかが、なかなか難しいですね。

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