「ウイルスをばらまく」新型コロナ感染後外食の男性が死亡

ニッポン放送「ザ・フォーカス」(3月18日放送)に産経新聞客員論説委員・国際医療福祉大学の山本秀也が出演。新型コロナウイルスに関する国内のニュースについて解説した。

新型コロナ陽性が判明後にパブに立ち寄り、女性の接客を受ける男性=4日、愛知県蒲郡市[防犯カメラの提供映像]※一部画像処理(男女の顔にモザイク) 写真提供:時事通信社

北海道、3連休も外出自粛を要請

北海道の鈴木知事が2月末に出した緊急事態宣言は19日までだが、知事は20日から始まる3連休の間も道民に外出の自粛を要請することを検討している。これが決まると、外出の自粛要請は4週連続になる。

森田耕次解説委員)北海道の鈴木知事は20日の春分の日を含む3連休も、道民に対して外出自粛を要請する方向だということです。北海道は、法的根拠はありませんが、19日まで緊急事態宣言を出しています。この名称を変更した方がいいのではないかという声も出ていますが、この3連休も外出自粛とのことです。北海道と札幌市は18日、新たに2人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表しております。北海道内の感染確認は合わせて154人になったということです。17日は北海道内で1ヵ月ぶりに感染確認の発表がなかったのですが。落ち着きつつある気配はありますが、やはりこの週末もということですね。

山本)やむを得ないと思います。緊急事態宣言の名称も、変える必要はないと思います。緊張感の継続、もちろん現地の方は大変だと思いますが、逆に言えば17日は新規患者が出ず、18日は2人。つまり効果が出ているということですから、理にかなった身動きをするということで、緊張感を続けていく。もちろん北海道は広いので、どなたにも接触しないで歩ける場所はたくさんありますから、そういうところに出かけていただくのはいいのでしょうが、これはやむを得ないですね。出したタイミングが早いか遅いかということは後でいくらでも言えますが、はっきりと出したことは評価できると思います。

森田)政府としてはその後新型コロナウイルスの特措法に基づいて、総理が緊急事態を宣言できるようになっていますが、そのままの名称でいいでしょうか。

山本)いいのではないでしょうか。いずれにしても、野党の合意も取り付けて法律が成立したわけですからね。

若者が新型コロナウイルスの感染を広める可能性があるとした国の専門家会議の見解公表を受け、北海道の鈴木直道知事は3日、臨時記者会見を行い、道内の若者に向けて人が集まる風通しが悪い場所を避けるよう訴えた。 撮影日:2020年03月03日  撮影場所:北海道 札幌市 写真提供:産経新聞社

「ウイルスをばらまく」50代男性が死亡

森田)驚いたのが、新型コロナウイルスの感染を知らされた後に「ウイルスをばらまく」などと話して外食をした、愛知県蒲郡市の男性が入院先の医療機関で死亡しました。死亡したのは蒲郡市の57歳無職の男性で、重い持病があったということです。この男性は3月4日に検査で陽性と判明し、保健所から自宅待機するよう要請されました。ですが、その日の夕方家族に「ウイルスをばらまく」と話してタクシーで外出し、市内の居酒屋に15分、フィリピンパブに40分ほど滞在しました。12日にはフィリピンパブの30代女性従業員の感染がわかりました。2つのお店は4日から自主的に休業し、パブの店長からの被害届を受理した警察が業務妨害の疑いでこの男性について捜査していたのですが、亡くなってしまったのですね。

山本)驚きました。亡くなった方にこう言っては悪いですが、これはよくないですよ。明らかな犯罪ですものね。

森田)テレビなどでも映像が流れていました。あの防犯カメラに映っていた女性とは違う女性が感染していたようですね。

山本)エアロゾルではないですが、同じ空間にいればかかることも当然あります。それをわかっていてそういうことをするのは、よくないと思います。

新型肺炎、コロナウイルス感染防止対策で政府が全国小中高校に休校要請をしてから一夜明け、登校する小学生ら。今年度最後の登校になる可能性も=2020年2月28日、東京都世田谷区 写真提供:産経新聞社

大阪市、新年度から小中学校の給食費無償化

森田)大阪市では、松井市長が子育て世代向けの経済対策として表明していた、4月から市立小中学校の給食費の無償化を正式に決めています。本来は経済対策ということですが、コロナウイルス感染症対策本部のなかでこの措置も決めたようです。小中学校を無償化するのは、人口の多い政令指定都市や中核市では初めてということで、全小中およそ16万5000人を対象にし、新年度は世帯所得などの条件も設けないとのことです。年間およそ77億円の費用がかかるのですが、これは財政調整基金というものを取り崩してまかなっていくようです。経済が大打撃を受けているのは目に見えて明らかですが、現役世代や子どもたちにしわ寄せがいかないように、来年度から無償化をそのまま実施したいと松井市長は言っておりまして、コロナウイルスの経済的打撃もあるなかで無償化を行うようです。

山本)財政調整基金の取り崩しは伝家の宝刀みたいなところがありまして、しかも所得制限を設けないやり方は、一般論として引っかかりを感じます。

森田)しかし、この辺は財政的に厳しくなるのも覚悟でということのようです。

山本)急場しのぎをしなければいけないのは間違いありませんが、何かもうひと工夫欲しいとは思います。

森田)大阪市はライブハウスでの集団感染が複数発生しているのですが、イベント関連の感染は収束しつつあるという見解が18日の対策本部内では示されたようです。

山本)知見が行き渡っていけば抑えることは可能ですから、いいのですけれど。

2019-nCoVの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所 提供)

保険適用の検査進まず

森田)保険対象になったPCR検査ですが、3月6日から16日に行われた検査というのが1万4000件ほど。このうち、大学や民間の検査会社が保険適用で行ったのは413件だったということで、お医者さんが必要と判断した場合には保健所を通さずに検査を行えるようになりましたが、検査全体のおよそ3%にとどまっているようです。まだあまり進んではいませんね。

山本)相変わらず保健所からの行政検査の方が圧倒的に多いようですね。それよりも、いま開発の進んでいる簡易検査キットの制度の高いもの、血液を検体として調べたりするものの普及に注目したいです。クリニックなどでも使えるものになるでしょうから、こちらの普及。実際にどのくらいの感染者がいるのか正確に知りたいということもあるでしょうからね。

関連記事(外部サイト)