緊急経済対策〜特効薬の開発が経済活動につながる理由

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月2日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。新型コロナウイルスの緊急経済対策について解説した。

新型コロナ特措法施行などについて会見で記者団の質問に答える安倍晋三首相=2020年3月14日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

安倍総理、緊急経済対策を来週まとめる方針

安倍総理大臣は1日の参議院決算委員会の答弁で、今後行われる緊急経済対策について考えを示した。

安倍総理大臣)我が国としてはリーマンショック時の経済対策を上回る、かつてない規模の対策を行っていきたいと考えております。そして前例にとらわれることなく財政、金融、税制を総動員して、思い切った措置を講じて行きたいと思っているところです。

日経平均株価 新型肺炎感染拡大で世界経済への影響懸念で一時1,000を越える大幅下落〜 取引開始直後、1,000円以上急落した日経平均株価を示す株価ボード=2020年2月25日午前、東京都中央区 写真提供:産経新聞社

恐怖指数の高まりが経済活動に影響〜和らげるためには

飯田)思い切った措置をということですが、規模感としては税金で15兆円〜20兆円、全体規模で60兆円と言われています。

鈴木)いろいろなことをやらなければいけませんが、遅いですよ。この前、取りまとめをして総理にも渡したけれど、あの中身ならもっと早く出せるのではないかという感じですよね。もう少し与党はもっと好きなことを…好きなことと言っても、お肉券やお魚券などというのはダメですよ。もっといろいろなことを提案して、官邸の尻を叩かなければいけません。それが与党の役目であって、野党にはできないことです。いまこそ与党の出番なのに遅すぎる。これからはもっと先手を打って欲しいという意味も込めて、あえて言います。

参院決算委員会で言葉を交わす安倍晋三首相(左)と麻生太郎副総理兼財務相=2020年4月1日午前、国会・参院第1委員会室 写真提供:産経新聞社

特効薬の開発がビックス指数を下げて経済活動につながる〜薬の開発にお金をかけるべき

鈴木)財務省の幹部らと話したのですが、中小企業対策や現金配布ということもあるけれど、最大の経済対策は何かというと、薬なのです。ビックス指数(恐怖指数)というものがあって、社会の不安を数値化すると、いまはちょうどリーマンショックなどと同じ70〜80です。20を超えると不安が高まって経済が壊れて行くのですが、いまはそれくらいになっています。安心感を持てば、経済活動も前向きに変わるのですが、それは薬ではないかということですよ。薬の開発は新型コロナウイルスに対しての特効薬というイメージですが、もし薬ができれば、安心感につながって経済活動にもつながる。お金をかける1つの先として、治験やワクチン開発に思い切ってお金をかける。薬の開発の仕組みについても規制を思い切って外して、薬にすべてをかけるというのも1つの方法だと言っていました。いろいろやらなければいけない視点の1つに入れていいと思います。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

いまやるべき経済対策と先の経済対策を分けて考える

飯田)京都市の“けいちゃん”さんからメールが来ています。この方は京都市の信用金庫で、審査を担当している方だそうです。「資金繰りを、いろいろなところの応援も得て捌く毎日なのですが、事業者の方々は好んで融資を受けたいとは思っていない。まず現状の融資を返済条件の緩和で凌げるか、不足するのだったら融資を、と考えています。いずれにしても、先行きによって返済負担は重くのしかかりますので、いま経済が回復しなければ、今回の資金繰り支援が数年後に不良債権として、再び問題が起こってしまいます」といただいています。

鈴木)いまやる緊急対策と、お金や中身をきっちり分けて考えなければいけませんよね。とにかくいまは損失の補填です。中小企業にいま何が必要なのかということをまずやる。そして、その後の経済対策を考える。一緒にやってしまうと、後でしわ寄せが来ると思います。

飯田)一緒にやろうとするから遅くなってしまうし。

鈴木)一律で10万円〜20万円を渡したら、損失補填の人たちは将来に備えて貯金してしまいますよ。それでは経済対策にならないわけです。この辺を切り分けてやらなければいけません。

関連記事(外部サイト)