新型コロナ軽症者をホテルなどへ移動〜問題は医療器具とスタッフの確保

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月6日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。東京都による新型コロナウイルス感染軽症者のホテルなどへの移動措置について解説した。

会見の途中でマスクを直す東京都の小池百合子知事。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「局面はより深刻になっている」との認識を示した=2020年4月3日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

東京都の軽症者、7日からホテルへ移動

小池都知事)7日の火曜日から順次、軽症者の方にはいまおられる病院から、ホテルなどの宿泊施設へご移動いただくということでございます。そして、より重症の方がこれによって病床を利用できるようになるということであります。

 

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、東京都の小池知事は軽症者や無症状の人に7日から順次、いまいる病院からホテルなどの宿泊施設に移動してもらうことを東京都の動画配信で発表した。医療現場の負担を軽減するためで、より重症の方が病床を利用できるようになる。

飯田)厚労省は2日、新型コロナウイルスの感染が急増する地域で、無症状や軽症の感染者を自宅やホテルなどで療養させる体制の準備を進めるよう、都道府県に通知しているということです。ようやく具体的になって来ました。

須田)新型コロナウイルスは、そもそも指定感染症に定められていますから、基本的には病院で隔離しなければいけないという対応が取られています。ただ、軽症とはどの程度のレベルなのかということですが、小池知事曰く微熱がある、喉が痛い程度が軽症者であり、それについても病床を確保しなければならない。東京都は近々に4000床を確保するという方針を示していますが、このまま感染者が拡大すると、確保する病床を感染者の数が上回ってしまいます。順次その対応を取って行くということですから、2つの条件に当てはまる軽症者には、宿泊施設へ移ってもらうということです。

【新型コロナウイルス】新型コロナウイルスの影響でマスク姿で信号待ちする人々=2020年4月1日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社

7日から移動となる理由

須田)また指定感染症の扱いをどうするのか、これも緩和する対応をきちんとしなければなりません。2点目としては、全棟を借り上げという形になるわけですから、その予算措置をどうするのか。現状の自治体の予算の枠組みではそれが難しいから、国からの財政的支援が必要になります。そうなると、いま国が決めている緊急経済対策に盛り込まれることになる。そのため、閣議決定が行われて現実問題となる7日から、ということになったのでしょう。

飯田)だから7日の火曜日からということですね。火曜日は定例閣議が開かれる日でもあります。

須田)本当ならもっと早くやりたかったのでしょうけれど、このような対応を進めるためには1つ1つ法的、予算的な裏付けがどうしても必要になりますので、必要だからすぐにやるというわけには行かないのだと思います。

飯田)いかに予備費があるとはいえ、それでカバーできるものでもないということですね。

須田)国の場合は新年度に入っていますし、新たな予算措置が必要になるのだろうと思います。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

医療現場の現状〜スタッフも治療器具も不足

飯田)東京都医師会が危機感を示していて、患者の数が増えていると。特に重症の患者さんを受け入れるICU(集中治療室)が、かなり埋まって来ているということがあるようです。

須田)重症の患者を受け入れるベッドが確保できたところで、ICUや人工呼吸器、それに付随する施設を確保しなければなりませんから、それが間に合うかどうか。何よりもスタッフなど、医療従事者のローテーションをどう組むのかということもあります。

飯田)先週から今週にかけては、病院での院内感染の問題が新聞の見出しで踊りましたが、その辺もローテーションを組んでやらないと、疲弊して院内感染のリスクが高まりますね。

須田)それと、防護服の問題があります。1人1人の患者毎に着替えなければならないのですが、スタッフの数が少ないと、それだけの時間の猶予がありませんので、十分な人の確保が重要になります。東京都の場合、4月5日の段階で新規感染者が143件出て来たわけです。これが2桁になってから止まらないという危機感も大きいと思います。

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