事実上の権限委譲か〜金正恩氏、最高人民会議に出席せず

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月14日放送)にジャーナリストの有本香が出演。最近の北朝鮮情勢について解説した。

平昌オリンピックを観戦する金永南、金与正、文在寅、金正淑(金与正-Wikipediaより)

北朝鮮、政治局会議と最高人民会議を開催

北朝鮮は4月11日と12日、朝鮮労働党の政治局会議と最高人民会議を開催した。

2018年4月27日の板門店の韓国側施設「平和の家」で行われた南北首脳会談。一番右が与正(金与正-Wikipediaより)

実妹の金与正氏が実権を握ったのか

飯田)朝鮮中央通信によると、11日の政治局会議には金正恩委員長も出席しました。人事ではアメリカとの非核化交渉に携わった外交ラインを入れ替えた他、新型コロナウイルス対策に絡む予算を増やすなど、感染症拡散への危機意識も反映しました。ただ、続いて行われた最高人民会議には顔を見せず、理由は不明とのことです。

有本)かねてから言われているのは、金正恩氏の体調が芳しくないということですよね。実の妹の金与正(キム・ヨジョン)氏は、朝鮮労働党の第1副部長ですが、この人に事実上の権限委譲がされていると言われています。

飯田)このところ声明を出したりもしていましたね。

有本)国を牛耳っていると。私たちは報道されたものの翻訳を見るだけですが、そういうニュアンスのものを発信している。あるいは国防、国の大事なことなど、ありとあらゆることにこの人が口を出して来るということは、ナンバー2とは言えるけれど、事実上は彼女が今後やって行くということなのかなと。それくらい金正恩氏の心身の状況が思わしくないということだと思います。

飯田)いろいろな持病、糖尿病などを抱えていると言われています。そうすると、コロナウイルスへのリスクもあります。

有本)だからあまり外へ出たくないということもあるのだと思います。ただ、北朝鮮は自国に新型コロナウイルスの感染者はいないと言っています。

飯田)これが本当にそうなのかという辺りも。

北朝鮮が2日に実施した火力打撃訓練で発射されたミサイル(朝鮮中央通信=共同) 2020年3月3日 写真提供:共同通信社

外交ラインの入れ替えと粛清〜警戒すべき局面に進む可能性も

有本)アメリカとの非核化交渉に携わった外交ラインを入れ替えたと。入れ替えたと言えば聞こえはいいのでしょうが、こういう部分も含めて、すごい勢いで粛清が進んでいるということも言われています。だいたい粛清が進むということは、この国においては権力の入れ替わりのときです。アメリカとの交渉はうまく行かなかったという評価なのでしょう。

飯田)今後の朝鮮半島情勢を考えると、その橋渡しをした韓国との関係も。

有本)いまや、それは崩壊したと言っていい状況になっていますからね。

飯田)最近ミサイルを撃っていることとも複合します。

有本)日本はその危機にも備えなければいけない局面に来ています。

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