「GoTo」キャンセル料補償 世論になびく悪循環の典型例〜辛坊治郎が解説

キャスターの辛坊治郎氏が7月21日(火)、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。政府の観光支援策「Go Toトラベル」キャンペーンついて持論を語った。

Go To トラベル、東京発着除外へ 記者団に応じる赤羽一嘉国交相、西村康稔経済再生担当相=2020年7月16日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

キャンセル料なければ、裁判で勝てないレベル

政府の観光支援策「Go Toトラベル」で政府の対応が揺れ続けている。実施範囲を全国一律から東京以外へと突然変えたばかりだったが、それに伴う旅行のキャンセル料も一変、補償することとなった。事業開始直前まで制度の中身が定まらないという異例の事態になった。

辛坊)まず、このキャンセル料の支払いに関して言うと、これはどうやってもやらざるを得ない気がします、なぜなら、政府はいったん全国を対象にGo Toトラベルを22日からやるということで、これを期待して申し込んだ方がたくさんいらっしゃいます。そして東京だけだめ、ということになったのですよ。そうなったら、これに関して言うと、国が半分補助してくれると言うから予約したのに、それがなくなってしまったとなると、訴えられて裁判になったら勝てないのではないかというレベルの話だと私は思います。そして、これは結局キャンセル料を誰が払うのかと言うと、最終的には国民が税金で払うことになりますから。だから、「人の金だと思って好き勝手して」という気持ちはもちろんありますが、国がキャンセル料を払わなくてはいけないか、どうなのかという話をすると、全国一律でやると言ってそれを信じて申し込んで払ってもらえなくなり、国に請求するという図式で言うと、払わざるをえないお金だろうという気はします。

Go Toトラベル キャンペーンの受付を開始したH.I.S.(Go Toキャンペーン-Wikipediaより)

世論におもねってお金をばら撒く方向の政策を出しすぎ

世論調査をすると非常に評判が悪いのですが、ただ、こういう政策ってそうなのですよ。旅行業界などの利害関係者で言うと、利害関係者の方が少ないですから。はなから(旅行に)行けないサラリーマンもそうですし、高齢者や若者の団体はダメだと言われて、気分悪いと思うではないですか。そうすると、こういうことに対して世論調査をとると当然反対の人が多いのですが、確実に言えるのは、今のコロナの騒動は当分収まらないですよ。そうするとどこかで線引きしなければいけないのですけれど、元から言っていた8月からだったらできたかと言うと、そういうわけでもないと。9月になったらできるかと言うと、状況が悪くなっている可能性もないとは言えないので、始めるのならどこかで始めなくてはいけない。やるべきでないならやらないという線引きであって、「早すぎるのではないか」という議論には、おそらくならないのではないかという気はいたします。

最近世論におもねってお金をばら撒くという方向性の政策を出しすぎているので、こういう政策は、逆に世論が動くとすぐそちらになびかなくてはいけないという、非常に悪循環にはまっている典型例のような気がします。

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