「陽性者急増前の6月末データをいま発表して何の意味が?」都のコロナ死亡者分析公表に辛坊治郎が疑問

キャスターの辛坊治郎氏が8月3日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。東京都の発表した新型コロナによる死亡者の分析データについて疑問を投げかけた。

新型コロナ新規感染者238人 感染拡大警報の状況 予防・対策を呼び掛け 記者会見する、東京都の小池百合子知事=2020年7月22日午後、東京都新宿区の都庁 写真提供:産経新聞社

東京都、コロナ死亡者の分析を公表

7月31日金曜日、東京都はコロナ死亡者の詳細な分析データを始めて公表した。これは6月30日までのデータを集計したもので、死亡者の内訳は男性が199人、女性が126人,死亡者の平均年齢は男性が77.1歳、女性は82.9歳、50歳以下の死亡の割合は0.5%、また死亡者の多くが糖尿病や高血圧など何らかの基礎疾患を有していると記載されている。

辛坊)いろいろな謎があるのですが、まず、何故このタイミングで東京都がこれを発表したのか。それ自体がすごく謎なのです。7月31日にこれを発表したわけですが、6月30日までの報道発表数をベースに集計したデータなのですよ。7月の1か月間、急にPCR検査が増えて、急にあぶり出された陽性者が激増しましたよね。しかし、その1か月間がまったく反映されていないのですよ。だからこの大騒動の前の6月30日までのデータを、いま発表されて何の意味があるの、という感じは正直しなくもありません。

というのは、たとえば東京都の発表資料を見ると、「死亡率5.2%」と書いてあるわけですよ。5.2%というと、当初言われていたWHO(世界保健機関)が1月、2月段階で発表している死亡率と、ほぼ相似というか、ほとんど致するに近い死亡率なのです。ただ、これがまったく信用できないのは、6月30日までの東京都のPCR検査の陽性確認者が6225人、これが分母になっています。PCR検査の数を分母にして、亡くなった方を分子にして、死亡者割る陽性者で計算すると、5.2%という数字が出るわけですよ。これのベースになっているのが死亡症例325例、陽性患者6225人とこうなっているわけですね。これを単純に割り算しただけの数字です、死亡率5.2%というのは。

これの現状がどうなっているか知っていますか。ちなみに(放送日前日)8月2日までの東京都のPCR検査の陽性者は1万3455人、これは6月30日までのデータの先ほどの6225人も含んでいます。1万3455人、亡くなっている方は332人、つまりこの1か月間で亡くなられている方は7人しか増えていないのですよ、東京。それで、PCR検査の陽性者は7000人以上増えています。これを最新のデータで割り算をすると、死亡率2.5%より下なのですよ。2.4%台なのです、これ、「死亡率5.2%」と聞くのと「死亡率2.4%」と聞くのと、まったく違うじゃないですか。これが東京都の発表データはゴシック体で「死亡率5.2%」と書いてあるのだけど、現状の数字を見ると「2.5%以下」なのですよ。一事が万事ですよこのデータ。

一事が万事なのだけれども、数字を見るだけで浮かび上がってくることもあります。だから、そういう意味では今回の東京の発表資料は無駄ではありません。やはりもう少し、私がここで言ったみたいに最新のデータを使って情報を更新しながら、丁寧に情報を出していって、再確認していきますから。

 

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